• 貴族のサーソック家は1870年代にベイルートに建設されたサーソック宮殿に住み続けてきた。今回の爆発事故では、宮殿の土台や家具や身の回りの品々にも大きな被害が出た。

  • 爆発の際、18歳のアリアナ・サーソックさんは自宅にいた。彼女に怪我はなかったが、幼少期に使っていた寝室は大きな被害を受けた。彼女の母親と98歳の祖母は、飛んできたガラスや破片で負傷した。

  • アリアナ・サーソックさんは衝撃の瞬間を、「すべてが回転し、動いているように見えました。シャンデリアが大きく揺れていて、あたりは埃だらけでした」と回想する。「これで終わりだと思いました。自分は生き残れないだろうと思いました」

  • ベイルート港に派遣された10人の消防隊の1人エリアス・クーザミさんの死を悼む両親、姉妹、姪。クーザミさんは新婚で、結婚式の写真の加工が終わる前に死去した。その日は姪のクロエの5歳の誕生日だったが、彼女はエリアスが帰ってくるまでケーキは切らないと言い張った。彼は棺桶に入れられて帰ってきた。

  • ベイルート港沿いの道路には、物見高い野次馬や、怒れる人々や、死者を哀悼する人々が集まってくる。

  • ベイルート港沿いの道路には、物見高い野次馬や、怒れる人々や、死者を哀悼する人々が集まってくる。

  • タチアナ・ナスラッラーさん(左)と妹のカヤさん(14歳)は、ベイルートの片付けに協力している。「ベイルートがこんなことになるとは思っていませんでした」とタチアナさんは言う。「ここはふだんはとても美しい通りなのです」

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 8月4日午後6時すぎ、ベイルート港の倉庫に保管されていた2750トンもの硝酸アンモニウムが爆発した。ベイルートのこれまでをナショジオの写真家が撮影し、レバノン出身の女性ジャーナリストが、祖国の新たな悲劇に向き合った。

文=Rania Abouzeid/写真=Rena Effendi/訳=三枝小夜子

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