イタリア、エリチェ 夢の世界のような山頂の景色を見るには、ケーブルカーが便利。地元では、中世風の建物が雲海に浮かぶ姿を「ビーナスのキス」とも呼んでいる。もともと異教徒の礼拝所だった村は、シチリア職人の伝統に忠実で、工房では手塗りの陶器や手織りじゅうたんなどが売られている。(PHOTOGRAPH BY VISIONS FROM EARTH, ALAMY STOCK PHOTO)
オランダ、ブロクゼイル オランダ東部、オーフェルアイセル州にある17世紀の秘宝。港の周辺に造られた村で、湖や池、運河に囲まれていることから、ウォータースポーツが有名。地元の人が操るボードに乗って水辺を回ったり、ウェーリッベン=ウィデン国立公園のハイキングを楽しんだりできる。(PHOTOGRAPH BY WILBERT BIJZITTER, HOLLANDSE HOOG/REDUX)
オーストリア、ヴァルト アルプスでもっとも雪深いリゾートと言われる。三角屋根の山小屋は、多くのスノーボーダーやスキーヤーを魅了している。(PHOTOGRAPH BY TONI ANZENBERGER, ANZENBERGER/REDUX)
イタリア、ソバーナ イタリア、トスカーナ州南部の村ソバーナは、1本の通りを中心にした、まるで美術史の教科書に出てきそうな村だ。プレトリオ広場の左右には中世風の家が建ち並び、サンタマリア教会には8世紀の石造りの精巧な天蓋と15世紀の聖母マリアのフレスコ画が残る。ロマネスク様式のソバーナ聖堂では、美しい大理石の柱を見ることができる。(PHOTOGRAPH BY CHRISTINA ANZENBERGER FINK & TONI ANZENBERGER, ANZENBERGER/REDUX)
ギリシャ、モネンバシア 山の尾根にあり、まわりを城壁で囲まれている。細い陸地によってペロポネソス半島の南部とつながっている。村には、ビザンチン、オスマン、ベネチア様式の建造物が混在し、地中海に面する海岸線は岩場になっている。ギザギザの王冠のように見える島の要塞は廃墟となっているが、そこに向かって岩場を登りたいと思うアスリートもいるかもしれない。(PHOTOGRAPH BY REINHARD SCHMID, HUBER IMAGES/ESTOCK PHOTO)
フランス、ムスティエ=サント=マリー プロバンス地方東部、石灰岩の絶壁のふもとに位置し、かつてベルサイユ王宮のテーブルを飾った陶器の産地としても知られる。工房では、鳥や花、奇妙な生物などが描かれた皿や花瓶が作られている。(PHOTOGRAPH BY ROBERT HARDING, ALAMY STOCK PHOTO)
フランス、エギスアイム アルザス地方のワイン発祥の地と考えられているエギスアイム。16世紀に創業した30余りの地元の業者のうち、ドメーヌ・エミール・ベイエと呼ばれる古いワイナリーで試飲を行うこともできる。(PHOTOGRAPH BY GERHARD WESTRICH, LAIF/REDUX)
ギリシャ、アピランソス キクラデス諸島のナクソス島の山岳地帯にある村。住民の一部はクレタ人で、道は大理石で舗装されている。現在も伝統的な織物を作る女性が多い。鮮やかな縞模様のテーブルクロスやじゅうたんは、地元の協同組合で展示、販売されている。(PHOTOGRAPH BY KAVEH KAZEMI, GETTY IMAGES)
英国、ファール イーストサセックスの古い農村。小説家のバージニア・ウルフらブルームズベリー・グループと呼ばれる知識人グループの活動拠点となった。このグループの邸宅であるチャールストンには、豪華な壁画や織物、絵画があり、現在も見学することができる。(PHOTOGRAPH BY ANDREW TESTA, THE NEW YORK TIMES/REDUX)
スペイン、フォルナルッチ 石造りの村フォルナルッチには、レモンやオレンジの香りがいっぱいに漂っている。この村はバレアレス諸島のマヨルカ島にあり、非常にスポーツが盛んだ。近くには岩場の海岸線があり、トラムンタナ山脈の間を走る島の有名なサイクリングコースからも簡単に立ち寄れる。(PHOTOGRAPH BY FRANK HEUER, LAIF/REDUX)
デンマーク、ケアテミネ フュン島の海岸沿いにあるこの町には、20世紀初頭に多くの人気芸術家たちが住んでいた。地元のヨハネス・ラーセン美術館には、フュン島の画家たちによる北欧印象主義の作品が展示されている。(PHOTOGRAPH BY FRANK TOPHOVEN, LAIF/REDUX)
ドイツ、ミルテンベルク 蛇行する大通りで有名なフランケン地方の川沿いの町。木骨造りの家や、醸造酒場が立ち並ぶ。家族経営のファウスト醸造所は、地元の醸造所ツアーの手配も行っている。(PHOTOGRAPH BY GEORG KNOLL, LAIF/REDUX)
アイルランド、バリーコットン イーストコーク地方の漁村で、灯台や絶壁でのクジラウオッチングが人気。郊外に最新のアイルランド料理(ブラッドオレンジとサフランバターを使ってフライパンで炒めたバリーコットンのヒラメなど)のメッカとも言われるバリーマロー・ハウスができてからは、食事目当ての観光客も訪れるようになっている。(PHOTOGRAPH BY EVA HAEBERLE, LAIF/REDUX)
ポルトガル、モンサラーシュ 城壁と白い家が特徴のポルトガルの村モンサラーシュは、アレンテージョ平原を見下ろす場所にある。明るい縞模様の手織りの毛布やじゅうたんといった地元の特産品をよみがえらせた「Alentejana Mizette Factory」という職人工房があるのもこの村だ。(PHOTOGRAPH BY MAGDALENA PALUCHOWSKA, ALAMY STOCK PHOTO)
スウェーデン、マリーフレッド シャーベットカラーの家々が並ぶ湖畔の村。「長くつ下のピッピ」の村として知られ、ルネサンス様式のグリプスホルム城もある。現在、この城にはスウェーデン国立絵画コレクションが収蔵されている。(PHOTOGRAPH BY GERALD HAENEL, LAIF/REDUX)
チェコ、テルチ 南モラビア州のテルチ田園地帯は、1992年にユネスコの世界遺産に登録された。町自体が芸術作品と言え、石が敷き詰められた中央広場のまわりには、カラフルな三角屋根のバロックおよびルネサンス様式の家が建てられている。伝統的な神々を描いた天井画があるルネサンス様式の城も必見だ。(PHOTOGRAPH BY DESIGN PICS INC, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE)
フランス、オプス アルプスのふもとにあるオプスは、プロバンス地方のトリュフの中心地だ。11月末から2月までの毎週木曜日には、黒トリュフのマーケットが開催され、「黒いダイヤモンド」とも呼ばれる黒トリュフから、トリュフの蜜、チーズ、パテ、油など、あらゆるものが売られる。その後は、トリュフを使ったメニューばかりをそろえた地元のレストランに足を運ぼう。(PHOTOGRAPH BY EDUCATION IMAGES, UIG/GETTY IMAGES)
イタリア、ドッツァ エミリア・ロマーニャ地方の丘の上にある素敵な村ドッツァは、1960年代に観光客を引きよせる機知に富んだ方法を思いついた。2年に一度、9月に世界レベルの芸術家たちが村をフレスコ画で飾るのだ。この屋外画廊には、美しい静物画から、覆面芸術家バンクシーを思わせるプロパガンダ的作品まで、あらゆるものがそろう。(PHOTOGRAPH BY CLAUDIO CRICCA, REDUX)
スイス、グアルダ アルプスの村グアルダには、たくさんの山小屋と16のハイキングコースがある。初心者から本格的なトレッカーまで誰もが楽しみながらエンガディンバレー周辺を歩けるものだ。地元の観光案内所でツアーを手配することもできる。(PHOTOGRAPH BY CLEMENS ZAHN, LAIF/REDUX)