米国のマーティノス生物医学画像センターで、技術者がセンサー付きのヘルメットをかぶる。これは脳のスキャン装置の一部で、脳内の水分子の動きを検出するためのものだ。このデータに基づいて「脳の回路」画像をつくることができる(次の写真) Photographs by Robert Clark
脳内の回路図 マーティノス生物医学画像センターで脳をスキャンして作成した画像。ピンクとオレンジの回路は、言語機能に不可欠な信号を伝達する。こうした画像により、認知機能を支える特定の回路が初めて明らかになった。 VAN WEDEEN AND L. L. WALD, MARTINOS CENTER FOR BIOMEDICAL IMAGING, HUMAN CONNECTOME PROJECT
脳内の神経線維の構造 前の写真から、神経線維が織りなす格子状の構造が浮かび上がってきた。 VAN WEDEEN AND L. L. WALD, MARTINOS CENTER FOR BIOMEDICAL IMAGING, HUMAN CONNECTOME PROJECT
記憶の輝き ラットのニューロンから伸びた神経線維の画像。赤と緑の点は、ほかのニューロンとの結合を示す。新しい記憶ができると新しい点が生まれ、古い点は消える。記憶が形成されると「脳に物理的な変化が生じる」と、米国の南カリフォルニア大学のドン・アーノルドは話す。 GARRETT GROSS AND DON ARNOLD, UNIVERSITY OF SOUTHERN CALIFORNIA
マウスの脳の切片 マウスの脳の一部をスライスした200枚の切片(1枚の厚さは毛髪の1000分の1弱)。それぞれの切片を電子顕微鏡で撮影し、合計1万点の画像を重ね合わせると、塩1粒(ピンセットの間にある)ほどの領域を示した脳の3Dモデルができる。 Photographs by Robert Clark
ミスは許されない 脳腫瘍の手術では、重要な機能にかかわるニューロンなどを傷つけずに、腫瘍をできるだけ大きく切除しなければならない。カナダのシャーブルック大学の神経外科医デビッド・フォーティン(中央右)は患者の脳の高解像度画像を見ながら、慎重に執刀する。 Photographs by Robert Clark
女優ジェニファー・アニストンの顔に反応するニューロンはどのように発見されたのか。カリフォルニア大学ロサンゼルス校の神経科学医療センターでは、写真のクリスタル・ホーキンズなど、てんかん患者の脳に埋め込む電極を使った。 Photographs by Robert Clark
カリフォルニア大学ロサンゼルス校の神経科学医療センターでは、てんかん患者の脳に埋め込んだ電極で発作の源を見つけ、その組織を取り除く手術をしている。こうした電極を使えば、脳の正常な活動も検出でき、特定の人物の顔に反応するニューロンを突きとめられる。 ERIC BEHNKE AND ANDREW FREW,UCLA