ツタンカーメンの曾祖父母で、紀元前1400年前後に生きていたイウヤとトゥヤ夫妻。その亡きがらは、現存するミイラの中でも圧倒的に保存状態がよい。

 副葬品も負けず劣らずすばらしい。金箔が貼られた棺、マスク、光り輝く椅子とベッド、馬車、凝った装飾が施された石灰岩のつぼ、象眼細工の箱、人毛で作られたかつら、パピルス製のかご、革や草を編んで作ったサンダル、それに「シャブティ」と呼ばれる木製の小像。これは死後の世界で故人の召使いとして働く者たちだ。

文=A. R. Williams/訳=高野夏美