2020年、高潮で浸水した家の床をかさ上げするため、土を運ぶプルウォサリ・ティムル村の住民。(PHOTOGRAPH BY AJI STYAWAN)
かつて稲作がさかんだった中部ジャワ州ドゥマック県のティンブルスロコ村では、満潮時の移動用に木道が造られた。それでも「来年辺りは海に沈んでいるでしょう」と村のリーダー、アッシャルは言う。沿岸の地盤は1年に最大10センチ沈下している。原因の一つは地下水のくみ上げだ。(PHOTOGRAPH BY AJI STYAWAN)
家を建て直す経済的余裕のない人々が日常的な浸水に対処する方法の一つは、家財道具を床に置かないことだ。ティンブルスロコ村に住む音楽好きのマシュリは、大切なスピーカーなどの音響機材を台の上に置く。(PHOTOGRAPH BY AJI STYAWAN)
ドゥマック県を走る主要道路は満潮時には冠水するため、沿岸部にあるブドノ村の子どもたちは、いかだに乗って本土へ通学する。この村に見切りをつけ、高台に引っ越した住民は半数以上にのぼる。(PHOTOGRAPH BY AJI STYAWAN)
1時間に約400台ものトラックが走るドゥマック県の北海岸道路。19世紀にオランダの植民地政府が建設した幹線道路だが、今では定期的に冠水する。中部ジャワ州政府は27キロにわたって防潮堤を造り、その上に道路を敷き直している。だが、その内側の土地は守られても、沿岸の多くの村は取り残されたままだ。(PHOTOGRAPH BY AJI STYAWAN)