2011年、地元の住民が考古学者のガブリエル・プリエト氏に、自分たちの家の近くの浸食された砂丘から人骨が露出していると教えたことをきっかけに、集団生贄の儀式の跡が発見された。(PHOTOGRAPH BY GABRIEL PRIETO)
生贄になった200頭のリャマの死骸の多くは非常によく保存されていて、500年後の今でも、儀式の際に縛られていた縄や胃の内容物、毛皮に入り込んでいた植物を採取することができた。(PHOTOGRAPH BY GABRIEL PRIETO)
生贄になった子どもの遺体の多くに、殺害される前に顔に赤色顔料を塗られた痕跡があった。DNA分析により、生贄には少年も少女もいたことが明らかになった。(PHOTOGRAPH BY GABRIEL PRIETO)
リャマの子(左)と布に包まれた人間の子どもが同じ穴に埋葬されている。(PHOTOGRAPH BY GABRIEL PRIETO)
子どもの口には手が入っているように見え、頭蓋骨にはリャマの骨が巻きついている。(PHOTOGRAPH BY GABRIEL PRIETO)
生贄を包む綿の布の多くが良好な状態で保存されていた。炭素年代測定により、西暦1400年~1450年のものと推定されている。(PHOTOGRAPH BY GABRIEL PRIETO)
予備的な同位元素分析と頭蓋骨変形の分析から、子どももリャマも広大なチムー王国のあちこちから生贄にするために集められたことがわかった。(PHOTOGRAPH BY GABRIEL PRIETO)
ナショナル ジオグラフィック協会の支援を受けているガブリエル・プリエト氏。ジョン・ヴェラーノ氏とともに、何シーズンもかけて、生贄の儀式が行われたラス・リャマス遺跡を発掘してきた。今後はさらに長い時間をかけて研究室で遺体を分析し、人類史上まれに見る集団生贄の儀式の背景を解き明かしていくことになる。(PHOTOGRAPH BY JOHN VERANO)
ラス・リャマス遺跡で調査を行うジョン・ヴェラーノ氏。 (PHOTOGRAPH BY GABRIEL PRIETO)
研究者たちは、ラス・リャマスで何が起きたかを解き明かし、当時の人々が予測不可能な自然界をコントロールするために超自然的な存在に呼びかけた理由とその方法を明らかにしたいと考えている。(PHOTOGRAPH BY GABRIEL PRIETO)