米国では2021年、農務省管轄の機関が176万頭の動物を駆除したが、毒物を含むさまざま無差別的かつ非人道的なわなに無関係の動物がかかることも少なくない。
文＝DINA FINE MARON／訳＝米井香織
ギャラリー：害獣駆除の巻き添えになる米国の動物たち 写真と図8点
2021年、米農務省野生生物部がシアン化物を使ったわなで誤って殺した動物のなかには、20頭以上のアライグマも含まれていた。（PHOTOGRAPH BY MICHAEL FORSBERG, NAT GEO IMAGE COLLECTION）
野生生物部は2021年、写真のようなアカギツネ16頭を含む3000近い動物の命を誤って奪った。アカギツネたちの死因は「シアン化物爆弾」だ。（PHOTOGRAPH BY MELISSA GROO, NAT GEO IMAGE COLLECTION）
野生生物部は足を挟むわななど、さまざまな装置を使って野生生物を捕獲している。わなにかかった動物は脱水や締め付けによる傷が原因で、ゆっくりと死に至ることがある。（PHOTOGRAPH BY MORGAN LEE, AP）
「シアン化物爆弾」とも呼ばれる野生生物部のシアン化物カプセルM-44。庭にあるスプリンクラーのような外見で、甘い香りが付いている。動物がかみついて引っ張ると、ばね式のカプセルからシアン化物が噴射され、あらゆる動物の命を奪う。ペットのイヌも犠牲になっている。（PHOTOGRAPH BY BANNOCK COUNTY SHERIFF'S OFFICE, AP）
2021年、15頭以上のアリゲーターが野生生物部に命を奪われた。（PHOTOGRAPH BY IRA BLOCK, NAT GEO IMAGE COLLECTION）
