「俊足」「トラ」「雌オオカミ」。これらは2000年前のイヌたちに付けられた名前だと、古代ローマの作家コルメラは書き残している。コルメラによると、イヌの理想的な名前は「短すぎてもいけないが、長すぎないのがよい。それぞれのイヌが、呼ばれたら直ちに従うことができるように」という。

 しかし、古代ローマの人々がこうしてイヌに言及する何千年も前から、イヌは世界中で人間と密な関係を築いていた。いつ、どこでイヌが家畜化されたのかは、現在も正確には特定されていない。だが確かな事実は、1万2000年前の時点でイヌたちは石柱に描かれ、人の腕に抱かれて埋葬されていたということだ。

 すべての古代文化が、ローマ人のようにイヌについて書き残しているわけではない。だが、太古の人々が生み出した芸術の中に、人とイヌの関係は鮮やかに描かれている。ここでは、その一部を紹介しよう。

文=Kristin Romey/訳=高野夏美

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