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バジル(Ocimum basilicum)の葉の一部。葉の上の小さな丸いものは化学物質を含む腺で、バジルの味や香りのもととなる。バジルにはさまざまな種類があり、それぞれ固有の化学物質が腺の中に含まれている。(PHOTOGRAPH BY MARTIN OEGGERLI, NATIONAL GEOGRAPHIC)
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サフラン(Crocus sativus)の雌しべの柱頭部分。サフランを1キロ生産するためには、およそ17万株の花と雌しべが必要だ。その結果、サフランは世界で最も高価な香辛料の1つとなっている。(PHOTOGRAPH BY MARTIN OEGGERLI, NATIONAL GEOGRAPHIC)
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ローズマリー(Rosmarinus officinalis)の葉は、まるで毛むくじゃらの動物のようだ。この毛には、干ばつなど過酷な環境を耐える機能がある。また料理に使うと、かすかだが毛の舌触りがあり、食感を楽しめる。(PHOTOGRAPH BY MARTIN OEGGERLI, NATIONAL GEOGRAPHIC)
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ラベンダー(Lavandula spp.)は長年、食べ物の香りづけや、家の中の芳香剤として使われてきた。暖かみのある心地よい香りだが、顕微鏡で見ると、まったく別の印象を受ける。サボテンのように表面を覆うトゲ状の毛が動物に食べられるのを防ぎ、水の蒸発を防ぐ。(PHOTOGRAPH BY MARTIN OEGGERLI, NATIONAL GEOGRAPHIC)
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セージ(Salvia officinalis)の葉の毛は、生息地の気候に関連している。葉の腺には、自衛の必要に応じた化学物質が蓄えられている。腺と毛が合わさった見た目は、まるで宇宙人の顔のようだ。(PHOTOGRAPH BY MARTIN OEGGERLI, NATIONAL GEOGRAPHIC)
ラベンダーにバジル、サフランなどのハーブを、写真家が電子顕微鏡で撮影し、着色した。身近なハーブの見たことのない姿を紹介する。
文=ROB DUNN/写真=MARTIN OEGGERLI/訳=牧野建志
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