周囲の自然に手を加えることは人間の性だ。とはいえ、何万年も前には粗末な洞窟にわずかな工夫を加えていただけの私たちが、巨大な岩石建造物に永遠の魅力を感じるようになったことは、にわかには信じがたい。

 崖や露出した岩盤など、自然の岩を彫って造った巨大建造物の多くが、時を超えて後世に残り、現代においても美と感動をもたらしている。このような建造物には1つの共通点がある。エジプトのラムセス2世が建てた巨大な神殿も、カッパドキアの「妖精の煙突」と呼ばれる質素な修道士の小部屋も、安価な、あるいは無報酬の労働力を際限なくつぎ込んで建設されたということだ。

参考記事:
ペトラ遺跡に住み続ける73歳の男、移住を拒否
カッパドキアに新たな地下都市、過去最大と推定
アラビア半島を歩く、巨大墓石群マダイン・サーレハ

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