6日、米連邦議会議事堂が騒乱の場と化した。ドナルド・トランプ大統領を支持する民衆が警備を突破し、トランプ氏の敗北とジョー・バイデン氏の当選を認定する手続きを妨害したのだ。

 トランプ陣営の旗があちこちに掲げられ、上院棟の外で南軍旗がはためいた。議事堂のロタンダ(円形広間)では催涙ガスが使用された。

 共和党と民主党の双方がトランプ氏に抗議行動の停止を命じるよう求めた。トランプ氏の首席補佐官を務めたミック・マルバニー氏は次のようにツイートした。「大統領のツイートは不十分です。大統領であれば今すぐ止めることができますし、そうするべきです。この連中に帰宅するよう伝えてください」

 バイデン氏も全米に向けた演説で、トランプ氏は騒ぎを止めるべきだと訴えた。「今、世界が何を見ているかを考えてください」

 乱入者たちが廊下を歩き回り、窓を割り、建物を破壊する間、議員たちは身を隠した。首都ワシントンを管轄する首都警察は、ワシントン全域でパイプ爆弾の報告があり、対応していると説明した。ワシントン・ポスト紙によれば、女性1人が騒乱中に銃弾を受けて死亡したという。ニューヨーク・タイムズ紙は、ワシントンの州兵が動員されたと報じている。マイク・ペンス副大統領は大統領選挙の結果を認定する予定だったが、非公開の場所に避難した。

 連邦議会議事堂が暴力の標的や現場になったのは今回が初めてではない。2001年9月11日には同時多発テロの標的となったが、ハイジャックされた旅客機がワシントンに向かう途中、ペンシルベニア州ピッツバーグの郊外に墜落した。1971年には、反戦団体ウェザー・アンダーグラウンドが連邦議会議事堂の上院棟を爆破。数十万ドルの損害を出したが、死傷者はいなかった。1954年には、武装したプエルトリコのナショナリスト4人が下院棟のギャラリーから発砲し、下院議員5人が負傷した。

文=DAVID BEARD/訳=米井香織、三枝小夜子

おすすめ書籍

ビジュアルストーリー 世界の陰謀論

世界史の裏でうごめく様々な陰謀説を、豊富なビジュアルを使って解説。各陰謀論を一躍有名にした決定的写真を多数収録!