研究者の手でビクトリア州のマクマホンズ川に横たわる丸太の上に戻されたカモノハシの子。捕獲したカモノハシが30分以上水の外にいることがないように、研究者は急いで作業を進める。（PHOTOGRAGH BY DOUG GIMESY）

カモノハシの研究者で生態学者のジョシュ・グリフィス氏が、捕獲したばかりのメスのカモノハシを腕に抱く。研究者たちは、オーストラリア連邦政府や州政府に対し、カモノハシの保護を強化するよう求めている。 （PHOTOGRAGH BY DOUG GIMESY）

ビクトリア州のミタミタ川へカモノハシを放すニューサウスウェールズ大学のターニール・ホーク氏。研究者たちは、カモノハシを捕獲して健康状態を調べ、遺伝子サンプルを採取し、マイクロチップを埋め込んでいる。（PHOTOGRAGH BY DOUG GIMESY）

日が昇って森の中が明るくなるころ、ジョシュ・グリフィス氏と博士課程生のタミエル・ブラント氏は、カモノハシを捕獲するための網を片付け始める。カモノハシは夜行性のため、ほとんどの調査は日没から日の出までの間に行われる。（PHOTOGRAGH BY DOUG GIMESY）

麻酔をかけたカモノハシのくちばしから採血するターニール・ホーク氏。この血液サンプルを使って、DNAとRNAを調べる。（PHOTOGRAGH BY DOUG GIMESY）

カモノハシを捕獲する網を仕掛けるジョシュ・グリフィス氏と研究者のファーリー・コネリー氏。日没後は3～4時間おきに網を確認し、夜明けとともに網を回収する。（PHOTOGRAGH BY DOUG GIMESY）

2019年から2020年初頭にかけて、オーストラリア各地で森林火災が猛威を振るった。水生動物であるカモノハシへの影響は、カンガルーやコアラほど深刻ではなかったようだが、生息地である川にも被害は及んだ。（PHOTOGRAGH BY DOUG GIMESY）

カモノハシの体は、防水効果のある厚い毛皮で覆われている。そのおかげで、川の中でも体を冷やすことなくエサを探したり交尾できる。過去には、ヨーロッパの商人が毛皮目当てに数十万匹のカモノハシを殺したという記録がある。（PHOTOGRAGH BY DOUG GIMESY）

19世紀の科学者ジョージ・ショーは、初めてカモノハシの皮を見たとき、誰かが冗談で毛に覆われた哺乳類の胴体にカモの足やくちばしを縫い付けたと思ったという。（PHOTOGRAGH BY DOUG GIMESY）

カモノハシの足には水かきがついているので、水中を速いスピードで泳ぐことができる。ところが、その足は短くて重く、爬虫類のように外側に広がっているため、陸上での移動には向いていない。大きさが同程度の他の陸生哺乳類と比べて、歩行に30％も多くのエネルギーを費やすという。（PHOTOGRAGH BY DOUG GIMESY）

カモノハシの研究では、オスの後ろ足についている蹴爪の毒に注意しなければならない。人間を死に至らせるほどではないものの、猛烈な痛みを引き起こすからだ。（PHOTOGRAGH BY DOUG GIMESY）

カモノハシは、食べ物の不足に備えて尾の部分に脂肪を蓄えている。また、メスは卵を尾と体の間に挟んで温める。（PHOTOGRAGH BY DOUG GIMESY）

メスのカモノハシの尾に簡易発信器を貼り付けるギラッド・ビノ氏とターニール・ホーク氏。この装置によって、カモノハシの行動だけでなく、上流にあるダムの放流が与える影響なども調べることができる。（PHOTOGRAGH BY DOUG GIMESY）