2月11日:金星と木星の接近 この日は早起きが報われる。天空に明るく輝く2つの惑星、金星と木星の接近を見ることができるからだ。どちらの星も肉眼で明るい点に見え、天体望遠鏡を使えば、両方の星を同時に観測できる。さらに、その右上には土星まで見える。観測するなら、南東の空の地平線付近がよく見える場所を探しておこう。この接近が起こるのは日の出間際なので、観測のタイミングがとても重要になる。最適な観測タイミングは太陽の光で空が明るくなる日の出の直前だ。(ILLUSTRATION BY ANDREW FAZEKAS)
3月9日~10日:4つの天体の共演 この日、南東の朝の空に4つの天体が集まる。水星、木星、土星はほぼ一直線に並び、その近くには細い月が見える。3つの惑星はいずれも明るい点に見えるが、水星が一番小さく、木星が一番明るい。すべて肉眼で観測可能だ。双眼鏡を使えば、木星の4つの衛星を見ることもできるだろう。天体望遠鏡なら、土星の環も見えるはずだ。地球、水星、太陽の相対的な位置の関係で、水星を天体望遠鏡で見ると、まるで小さな半月のように見えるだろう。(ILLUSTRATION BY ANDREW FAZEKAS)
7月12日:金星と火星の接近 この日の日没後、2つの明るい惑星がとても接近して見える。近くには三日月もあり、天文好きには絶好のシャッターチャンスとなるだろう。火星と金星は天体望遠鏡でも2つ同時に観測できるはずだ。金星はとても明るく輝くので、簡単に見つけられる。火星は金星よりはずっと暗いので、最初のうちは明るい金星のそばでは見にくいかもしれない。しかし、目が慣れてくれば肉眼でも見える。(ILLUSTRATION BY ANDREW FAZEKAS)
8月12日~13日:ペルセウス座流星群 今年のペルセウス座流星群のピークは、月のない暗い空と重なり、特に観測に適した条件となる。流星群は、その名の由来となったペルセウス座から現れるように見える。観測は北半球のほうが適している。きれいな流星群を見たいなら、できるだけ光が少ない場所を探そう。晴れた夜空なら、郊外の庭や公園からでも、1時間に10個ほどの流星を見ることができる。(ILLUSTRATION BY ANDREW FAZEKAS)
8月18日:火星と水星の接近 この日、太陽系でもっとも内側にある小さな水星と、太陽系4番目の惑星である火星が接近して見える。だが、日没に近い時間帯なので、観測は少々厄介だ。西の方角に視界を遮るものがあってはならない。水星は火星よりも明るく見える。天体望遠鏡で観測するなら高い倍率でも同時に観測できる。(ILLUSTRATION BY ANDREW FAZEKAS)
10月8日:10月りゅう座流星群 ジャコビニ流星群とも呼ばれ、北西の夜空の高い位置で輝くりゅう座から、1時間に10個から15個の流星が観測できる。この流星群は、ジャコビニ・ツィナー彗星(21P/Giacobini-Zinner)の軌道に沿って広がる粒子によるものだ。この日は細い月しか出ておらず、空が暗いので、流星の観測に適している。見ごろは、流星が高い位置に見える日没後から夜中あたり。この流星群の流星は速度が遅いので、比較的見つけやすい。(ILLUSTRATION BY ANDREW FAZEKAS)
米ワシントン州にあるレーニア山と皆既月食の赤い月。この月はブラッドムーンと呼ばれている。(PHOTOGRAPH BY KEVIN EBI, ALAMY STOCK PHOTO)