フクロウ

Strigiformes
イタリアのモンティチェッロにある繁殖センターで撮影したアメリカワシミミズク。原産地は北南米で、亜寒帯からアルゼンチンまで広く分布する。250種を超えるフクロウの中でも、野生で12年以上生きる長寿の種だ。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK)
イタリアのモンティチェッロにある繁殖センターで撮影したアメリカワシミミズク。原産地は北南米で、亜寒帯からアルゼンチンまで広く分布する。250種を超えるフクロウの中でも、野生で12年以上生きる長寿の種だ。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK)
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早わかり

食性:肉食
寿命:5~12年
体長:12~71センチメートル
体重:42グラム~4キログラム

プロフィール

 砂漠から針葉樹林、北極圏のツンドラまで、フクロウは世界中のほぼすべての場所で生息している。約250種のフクロウ目はほぼすべてが地面より上で暮らしているが、唯一、北南米に分布する小さなアナホリフクロウはほかの動物が地面に掘った穴をすみかとして利用する。

 フクロウ目に属するフクロウは2つの科に分類される。陸鳥で最も広く分布しているメンフクロウ十数種を含むメンフクロウ科、それ以外の種から成るフクロウ科だ。フクロウはずんぐりした体と丸い顔が特徴だが、メンフクロウをはじめとする一部の種はハート形の顔を持つ。

 大きさや模様、配色は種によって異なるが、すべてのフクロウが猛禽(もうきん)類らしい2つの特徴を備える。鋭いかぎ爪とフックのようなくちばしだ。そのため、タカやワシなどと同じように、驚異的な技術と効率で獲物を捕まえる。

カンボジアのシェムリアップにある保護センターで撮影したヒガシメンフクロウ。アジア、オセアニア全域の草原や湿地に巣をつくり、狩りを行う。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK)
カンボジアのシェムリアップにある保護センターで撮影したヒガシメンフクロウ。アジア、オセアニア全域の草原や湿地に巣をつくり、狩りを行う。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK)
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食性と狩り

 ほとんどのフクロウは主に小さな齧歯(げっし)動物を食べるが、鳥、魚、昆虫、さらには、若いシカやキツネなどの大型動物を仕留めることもある。日中や夕暮れどきに狩りをするフクロウもいるが、大部分の種は超高感度の聴覚と優れた暗視能力を駆使し、夜間に獲物を追う。

 フクロウは夜間に照らされると、目がオレンジ色に光って見える。網膜の後ろにある層が可視光を反射するためだ。この層のおかげで、暗闇で並外れた視力を発揮できる。大きな目を動かすことはできないが、首を最大270度回転させることで眼筋の弱さを補い、獲物の動きを追う。

 大多数のフクロウは木に止まったり空中を舞ったりしながら獲物を探すが、ヘリコプターのように獲物の上で空中停止する種もいる。フクロウの羽毛は縁が柔らかいため、静かに急降下することができ、獲物に気づかれないように接近する。

 ほかの鳥と同様、フクロウには歯がないため、獲物を仕留めたら、丸ごとあるいは大きな塊でのみ込む。その後、消化できなかった毛や骨を吐き出す。

繁殖

 フクロウは狩りを終えると、ねぐらに戻る。木の屋根や樹洞をねぐらにするのが一般的だが、狩り場の近くで日陰の枝に止まることを好む種もいる。ほとんどの種は単独生活で、侵入者を追い払うため、鳴き声で威嚇したり、翼を広げて体を大きく見せたりすることがある。

 多くの場合、冬になると、オスから繁殖行動を開始する。低い声で鳴いたり、甲高い声を出したりと、種によって異なる声でメスに呼び掛ける。メスが呼び掛けに応じると、オスは餌をプレゼントする、胸を膨らませる、空中で華麗なダンスを披露するなど、手の込んだ求愛を行う。

 ほとんどのフクロウは、少なくとも年に1度、同じつがいで繁殖するが、モリフクロウやコキンメフクロウは1年を通してつがいで行動する。

子育て

 種や餌の有無によって異なるが、フクロウは1回に最大14個の卵を産む。樹洞、タカやカラスがつくった巣の中で、両親はひなを守る。自ら巣をつくるのはコミミズクとシロフクロウだけだ。捕食者を監視できるよう、小山の頂上などの高台に穴を掘ることが多い。

 子育ては両親が協力して行う。オスがメスに餌を届け、メスはそれをちぎって子供たちに食べさせる。ひなは生後7〜12週で巣の外を探索し始め、その数週間後、完全に独り立ちする。

大草原にたたずむアナホリフクロウの家族。米サウスダコタ州のバッファローギャップ国立草原で撮影。長い脚を持つ小さなフクロウで、自分で掘った穴やプレーリードッグが放棄した巣穴をねぐらにする。(PHOTOGRAPH BY MICHAEL FORSBERG, NAT GEO IMAGE COLLECTION)
大草原にたたずむアナホリフクロウの家族。米サウスダコタ州のバッファローギャップ国立草原で撮影。長い脚を持つ小さなフクロウで、自分で掘った穴やプレーリードッグが放棄した巣穴をねぐらにする。(PHOTOGRAPH BY MICHAEL FORSBERG, NAT GEO IMAGE COLLECTION)
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脅威

 フクロウは世界中でその数を減らしている。農業や開発によって生息地が破壊され、限られた範囲で餌を奪い合うことを余儀なくされたためだ。そのほかにも、狩猟、気候変動による餌の減少、ネズミをはじめとする汚染された動物の摂取などの一般的な脅威がある。

 ほとんどのフクロウは絶滅の危機にひんしているわけではないが、国際自然保護連合(IUCN)は少なくとも12種を絶滅危惧または近絶滅に分類している。そのなかには島に暮らす数種、ロシアとアジアの一部に生息する世界最大のシマフクロウが含まれる。消火栓と同じくらい大きいサイズのシマフクロウは、現在、個体数が2000羽を切っている。

参考記事: すみかを奪われるフクロウ、移住を成功させる方法を考案 なぜフクロウの巣にカモのヒナが?専門家に聞いた このフクロウは目を閉じても物が見える、どういうこと? 動物大図鑑:アメリカワシミミズク 動物大図鑑:シロフクロウ 動物大図鑑:ユビナガフクロウ
ギャラリー:すごいフクロウ14選、人気投票開催!(画像クリックでギャラリーへ)
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フクロウはどれもすごいが、とびきりすごいフクロウもいるかもしれない。そこで、筆者の好きなフクロウ科の鳥たちを集めて、それぞれの特徴とともに紹介することにした。あなたがいちばんすごいと思うフクロウはどれ?(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK)

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