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トップ > ムービー > 聖書の謎を追え > 第2話退廃の町「ソドムとゴモラ」

神の怒りに触れて滅ぼされたソドムとゴモラ


 ソドムとゴモラとは、旧約聖書の「創世記」に出てくる街の名前です。神に対して多くの罪を犯したとされるこの二つの街は、キリスト教圏では退廃的な都市の代名詞としてよく使われます。ソドムとゴモラは結局、神の怒りに触れて滅ぼされたことになっています。ただ、ソドムに住んでいたロトと二人の娘だけは、事前に神からこの二つの街を滅ぼすことを告げられ、救われました。

 ロトは、預言者アブラハムの甥に当たります。アブラハムは旧約聖書の主役の一人で、神に愛され、カナンの地を与えられました。もともと現在のメソポタミアの辺りに住んでいたと考えられているアブラハム一族は、神が示すままにはるばる旅をし、ヨルダン川流域にたどり着きました。しかし、一族の人数に比べて土地が狭く争いが起きたので、ロトは水が豊富なヨルダン川流域の低地に、アブラハムは荒れたカナンの地に別れて暮らすことにしました。ロトはその後、低地を離れてソドムに移住しました。

 ソドムとゴモラは、ロトが移住する以前から悪事がはびこる街として有名でした。その悪事とはどんなものだったのか「創世記」には詳しく書かれていませんが、ソドムの街の男たちが、神の派遣した二人の天使を辱めようとしたことなどから、性的に放埒(ほうらつ)であったのではないかと考えられています。

 神はソドムとゴモラを滅ぼそうとしますが、いったんはアブラハムのとりなしを受け、正しい人が一〇人いれば滅ぼさないと約束します。そしてソドムへ二人の天使を派遣して調べさせますが、ロト一家以外に天使を歓迎する人がいなかったため、ソドムとゴモラは滅ぼされることが決まってしまいます。天使たちはロト一家を救うため、ロトと妻、二人の娘の手を引いて町外れに連れ出します。そこから近くの町までロトが逃げてから、神は天から硫黄の火を降らして、ソドムとゴモラを滅ぼしました。せっかくソドムから逃げ出したロト一家ですが、神が「逃げる途中、決して後ろを振り返ってはならない」と告げたにもかかわらず、ロトの妻は後ろを振り返ったため塩の柱になってしまったといいます。

 ロトと娘たちは無事に逃げましたが、その後あまり幸せな人生を送ることができませんでした。彼らは山で暮らしましたが、娘たちは子孫が残せないことを恐れ、父であるロトを酒で酔わせて交わることにします。娘たちの企みは成功し、男の子を一人ずつ授かりましたが、言ってみればこれは近親相姦。堕落したソドムとゴモラの悪い影響を受けたせいだと言われています。なお、長女の息子は「モアブ」と、次女の息子は「ベン・アミ」と名付けられ、それぞれモアブ人の祖、アンモン人の祖となりました。

ソドムとゴモラがあったのは死海周辺か  

 では、ソドムとゴモラは実在したのでしょうか。実在したとすれば、どこにあったのでしょうか。候補地はいくつかありますが、旧約聖書の時代の街の遺跡がいくつも発見されている死海の周辺にあったのではないかという意見が多いようです。死海の西岸にある岩塩の山の中には、ロトの妻と言われる塩の柱もあります。

 また、神が降らせたという「硫黄の火」とは何でしょう。すぐに思いつくのは火山の噴火ですが、死海近辺に火山はありません。ただ、この一帯は石油や天然ガスなどが豊富な土地なので、これらに引火して大火事になった可能性もあります。死海周辺で見つかった遺跡には、火災の跡が残っているものもあるのです。

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