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特集

まだ見ぬ生命の惑星

DECEMBER 2009

文=ティモシー・フェリス

測技術の発達に伴って、太陽系外の惑星が次々に見つかっている。そのなかに、地球に似た惑星はあるか。生命が存在する可能性は?

まだ見ぬ生命の惑星
新たな“地球”を探す

 天文学者たちによって、太陽系の外にある惑星が毎週のように発見されている。その数は、これまでに400個を超えた。こうした太陽系外惑星には不可思議なものが多い。地球から260光年離れた“灼熱(しゃくねつ)土星”は、公転スピードが速く、恒星の周囲を3日足らずで1周するし、150光年の彼方にある“灼熱木星”は、大気の一部が吹き飛ばされて、彗星のように巨大な“尾”をなびかせている。また、超新星爆発の後に残った中性子星の周囲を公転する惑星が3つ発見されてもいる。

 このような惑星の中から地球に似た惑星、つまり、生命体が存在する惑星を見つけようと、研究者たちは躍起になっている。まだ見つかってはいないが、理由はそうした惑星が目立たないからだろう。恒星が放つまぶしい光の中で、小さくて暗い惑星を見つけるのは至難の業だ。しかし、観測技術を縦横に駆使することで、新たな“地球”を見つけ、生命の痕跡を探ることは、近い将来、可能になるだろう。

 太陽系外惑星の多くは、光のスペクトルを分析するドップラー技術を用いて発見される。恒星が放つ光を分析し、周囲を公転する惑星の重力の微妙な作用を受けて、その恒星が揺れているかどうかを確認する技術だ。近年、天文学者たちはこの技術を応用することで、恒星が予定の軌道を進むのに、秒速1メートル遅れただけでも探知できるようになった。これだけの誤差が生じれば、広大な公転軌道を描いて移動する巨大惑星や、近くを公転する小さな惑星があることが分かるのだ。ただ、地球のように、恒星から1億5000万キロ離れた軌道を公転する惑星の場合、恒星に及ぼす影響が微細すぎて、探知することはできない。

 太陽系外惑星を見つけるもう一つの方法は、「通過(トランジット)」と呼ばれる現象をとらえることだ。恒星の輝きは、惑星がその前を通過して光を遮ると、わずかながら暗くなる。その光の変化を観測するのだ。しかし、通過はごくまれにしか起きないため、天文学者たちは多くの恒星の観察を忍耐強く続けなければならない。3年前にフランスが中心となって打ち上げたコロー宇宙望遠鏡は、これまでに7回の通過を観測し、数個の惑星を発見する成果をあげている。

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