カリフォルニア山火事、95%は人為的

2014.05.20
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ココス・ファイア(Cocos Fire)と名付けられた火災。カリフォルニア州サンマルコスの住宅に火の手が迫っている。

PHOTOGRAPH BY SAM HODGSON / REUTERS
 アメリカ、サンディエゴ周辺の10カ所で立て続けに火災が発生し、数十ヘクタールが焼け野原になった。そのうち1つの火災は建設機械の火花が原因と判明し、残りの火災についても原因究明が進められている。 残りの火災が故意によるものでも、偶然起きたものでも、原因は人間である可能性が高い。サンディエゴ北部では15日、放火の容疑で2人が逮捕された。ただし、今回の大火災との関連については不明だ。

 人里離れた地域では、落雷などの自然事象が山火事の主な原因だが、カリフォルニア州南部ではほとんどの場合、人為的な原因によって山火事が起きている。カリフォルニア州の消防機関カル・ファイア(Cal Fire)によれば、95%の山火事が人為的なものだという。

◆人為的な原因

 カリフォルニア州南部で近年起きた大規模な山火事のほとんどは人為的なものだった。

 2007年には、サンディエゴ近郊で電線が落下し、火災が発生。被害は約8万ヘクタールに及び、2人の命が奪われた。

 2009年にサンタバーバラ郡で約3500ヘクタールに燃え広がり、80軒の住宅を飲み込んだ火災は、草刈り機の火花が原因だったと考えられている。

 5月には、ランチョクカモンガで行われた違法なキャンプファイアが1000ヘクタール以上を焼け野原にしている。

 サンディエゴ郡では2000~2010年、火災原因の1位は電動工具で、全体の20%を占めていた。2位以下はキャンプファイア(10%弱)、放火(約5%)、ごみを燃やす行為(約4%)だ。

◆停電などの措置も

 気分が重くなるようなこれらの統計データに一部の専門家は希望の光を見いだしている。大部分の山火事の責任が人にあるのであれば、それを何とかできるのも人だというのだ。

 カル・ファイアの広報担当者ダニエル・バーラント(Daniel Berlant)氏は、「天気によって火災が起きることはない。天気は火を燃え上がらせるだけだ」と話す。「本当の意味で山火事を防止するのは人の役割だ」。

 カル・ファイアはアメリカ林野局(U.S. Forest Service)、国立公園局(National Park Service)などの関係機関とともに、カリフォルニア州の住民に野外での習慣を見直してもらうための広報活動を展開している。

 具体的には、2013年夏から“ワン・レス・スパーク(火花を減らそう)”と題した広告を出し、火災が起きやすいときに電動工具を使用しないこと、キャンプファイアはきちんと消すこと、背の高い乾いた草がある場所に駐車しないことを呼び掛けている。

 もっと劇的な対策も講じられている。2013年、サンディエゴ郡の電力会社は初めて、火災の危険性が極めて高い場所で電線への電力供給を停止する措置を取った。

 火災を緩和する上で最も厄介な問題の一つは、解決とはほど遠い状態にある。その問題とは、家をどこに建てるべきかだ。『Fire, Chaparral, and Survival in Southern California(火災、シャパラル、南カリフォルニアで生き抜く方法)』の著者リチャード・ハルシー(Richard Halsey)氏は、サンディエゴ周辺で木々が生い茂る丘の上や渓谷に家が建てられるのを見てきた。こうした場所は山火事の被害を受けやすい。 消失しても、こりずに建て直されるケースもある。

PHOTOGRAPH BY SAM HODGSON / REUTERS

文=Warren Cornwall

  • このエントリーをはてなブックマークに追加