秘密主義の国、北朝鮮の基本情報

2013.04.08
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新たに開発された地区の地下道を歩く北朝鮮の人々。平壌、万寿台(マンスデ)の丘で2012年に撮影。

Photograph by David Guttenfelder, AP
 北朝鮮は不明な点が多すぎる。核兵器開発の進展、権力を握るエリートたちの階層、ミサイルの射程、地下に隠された産業の規模など。世界は現在、国連の制裁決議に反発する新指導者の金正恩氏が、挑発行為をどこまで繰り返すのか、最後通告を貫き通すのかどうか注視している。まるで真っ暗な片隅に身を隠してしまったかのようなこの国について、数少ない情報を紹介しよう。【地理】国土の80%が山岳地帯。干ばつや豪雨に襲われると、限られた農地はストレスを受け、慢性的な食糧不足の原因となる。

【平均寿命】韓国より11年短い69歳。健康上の最大の脅威は飢えで、1990年半ばに国民の10人に1人に相当する約250万人が命を落とした。国連が昨年発表した報告書によれば、国民の3分の2が食糧難にあえいでいるという。

【国境警備】約240キロに及ぶ北朝鮮と韓国の国境線は、軍による警備が世界で最も厳重。2500万の国民のうち、少なくとも100万人は軍人と推定されている。その多くは威張り散らし国民を監視しているが、ここ数年は軍にも食糧が行き届いていない。

【出入国】兵士は、不法入国者、脱北者を射撃するよう命じられている。脱出する際に最も広く使われているのが中国ルートで、その80%が女性だ。

【収容所】推定20万人が政治犯の秘密収容所に捕らえられている。

【祝日】建国者、金日成の誕生日4月15日が最も慶賀すべき日とされ、“太陽節”と名付けられている。国中で祝賀行事が催され、マスゲームなどさまざまなイベントが行われる。生誕100周年の2012年には、推定20憶ドル(約2000億円)が費やされた。

【通貨偽造】アメリカ政府から世界有数の高度な通貨偽造を行っていると非難されている。アメリカ政府も使用している凹版印刷機を、700万ドル(約7億円)以上を投じて購入したという情報もある。刷られているのは100ドル札だけだという。

【ファッション】ジーンズの着用は犯罪。デニムは敵国アメリカの象徴であるとの理由から。

【観光】国の認可を受けた複数のグループが中国、北京で営業しており、これらのグループを通じて年間に数千人の旅行者が北朝鮮を訪れる。韓国人旅行者の入国は認められていない。地元の人と気軽に会話を交わすこともできない。北朝鮮では、許可なく外国人と話すことは法律に反する。

Photograph by David Guttenfelder, AP

文=Tom O'Neill

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