ケブカサイ、絶滅種再生の可能性

2013.03.08
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更新世(約180万年前~1万年前)に生息していた大型動物ケブカサイ(学名:Coelodonta antiquitatis)の想像図。ケナガマンモス同様、ケブカサイ(毛サイ)を描いた先史時代の洞窟壁画がフランスに残っている。正確な絶滅時期は不明だが、氷河期が終わりを迎えたおよそ1万年前と考えられている。体の重要な部分が発見されており、代理母となり得る現生の近縁種も存在するなど明るい要素もあるが、復活はマンモスより難航しそうだ。

Illustration by Charles R. Knight, National Geographic
 更新世(約180万年前~1万年前)に生息していた大型動物ケブカサイ(学名:Coelodonta antiquitatis)の想像図。ケナガマンモス同様、ケブカサイ(毛サイ)を描いた先史時代の洞窟壁画がフランスに残っている。正確な絶滅時期は不明だが、氷河期が終わりを迎えたおよそ1万年前と考えられている。 ケブカサイは、シベリアの永久凍土から発掘された死骸が複数存在する。さらにポーランド中部のスタルニアのタール抗では、ほぼ完全に保存されていた。いくつかのDNA分析が完了しており、「Molecular Phylogenetics and Evolution」誌に発表された研究論文によると、最も近縁な現生種はスマトラサイだという。かろうじて生き残っているが、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは絶滅危惧IA類(絶滅寸前)に分類されている。

 マックマスター大学で分子進化遺伝学と自然人類学を研究するヘンドリック・ポイナー(Hendrik Poinar)氏に、ケブカサイの復活の可能性について質問したところ、楽観的な意見は返ってこなかった。「標本の数が非常に限られている。見つかる確率はマンモスの100分の1程度しかない」。

 体の重要な部分が発見されており、代理母となり得る現生種も存在するなど明るい要素もあるが、復活はマンモスより難航しそうだ。

Illustration by Charles R. Knight, National Geographic

文=Brian Clark Howard

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