2分で完成、アリの“救命いかだ”

2011.04.26
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街を洪水が襲うと、人は土のうを積み、堤防を高くする。一方、集団で“救命いかだ”を作り上げるのがヒアリだ。「ヒアリはコロニーのすべての卵を集め、地下に張り巡らされたトンネルから地上へ移動する。そして、氾濫した水が襲うと、まとまって巨大な“いかだ”になる」とジョージア工科大学のネイサン・J・ムロット氏は説明する。

Photograph courtesy David Hu and Nathan J. Mlot
 街を洪水が襲うと、人は土のうを積み、堤防を高くする。一方、集団で“救命いかだ”を作り上げるのがヒアリだ。 アメリカ、ジョージア工科大学の工学教授デイビッド・フー氏と大学院生ネイサン・J・ムロット(Nathan J. Mlot)氏は、水の上で何週間も浮いている“アリのいかだ”の情報を得た。

「ヒアリはコロニーのすべての卵を集め、地下に張り巡らされたトンネルから地上へ移動する。そして、氾濫した水が襲うと、まとまって巨大な“いかだ”になる」とムロット氏は説明する。両氏は同大学のシステム工学教授クレイグ・トビー氏を誘って、採取したヒアリを水に落としてみた。

 するとアリたちは“手”をつなぎ始め、2分以内に浮かぶ構造物をつくり上げた。下方の個体を含め全員が無事だったのは、細かい体毛で薄い空気の層ができるからだ。「たとえ底にいても溺れないのがすごい」とムロット氏は感嘆する。

 この研究結果は、「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌オンライン版に4月25日付けで掲載されている。

Photograph courtesy David Hu and Nathan J. Mlot
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