フォトギャラリー:瀬戸際のホッキョクグマ

ナショナル ジオグラフィックのアーカイブから厳選して公開

2015.03.04
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消え行く生息地

Photograph by Tom Murphy, National Geographic

 カナダ、マニトバ州ハドソン湾で撮影された、ホッキョクグマの母親と子供たち。ハドソン湾はホッキョクグマが暮らすことで知られるが、その生息数は減少を続けている。

 NPO団体「ポーラーベアーズ・インターナショナル(PBI)」の主任科学者スティーブン・C・アムストラップによると、気温の上昇によって夏が長くなったせいで、ハドソン湾の氷が解け、ホッキョクグマは以前よりも長期間にわたって陸地で暮らすことを余儀なくされているという。

「ホッキョクグマは海氷の上で暮らし、海氷の上から獲物を捕る動物です。陸地にいる間は、体重が1日あたり約900グラムずつ減っていきます。彼らはかなり長い間、食べなくても平気な体をしていますが、それにも限界があります」

 住処である海氷が解ければ、ホッキョクグマはどこか別の場所で食物を探すことになる。ノルウェーのスバールバル諸島では、海氷が減って岸に届かなくなり、お腹を空かせたホッキョクグマが陸地をうろついてトラブルに巻き込まれる事態が起きている。

「長期間、何も食べずにいるホッキョクグマが増えたために、空腹のクマが人間と接触して射殺される事例が増加しています」

 これを解決するには、地球の気温上昇を止めなければならないとアムストラップは言う。

「ホッキョクグマを襲った地球温暖化の脅威は、保護活動の概念を根本から変えてしまいました。かつては、なんらかの種が絶滅の危機に陥ったときには、生息地の周囲をフェンスで囲むという手段を採ることができました。しかし海氷の周りにフェンスを立てることはできません。真に効果的な方策とは、地球の温暖化を止めることだけなのです」

 毎年2月27日は「国際ホッキョクグマの日」だ。ポーラーベアーズ・インターナショナルはこの日をきっかけに、気候変動がもたらす悪影響に対処することの重要性について、多くの人に知ってもらいたいと考えている。

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