エジプトだけじゃない! 世界のピラミッド大集合

古代のクフ王のお墓から、ラスベガスのカジノホテルまで

2015.01.08
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 ピラミッドといえばエジプトのものが有名だが、世界にはその他にもたくさんのピラミッドが存在する。エジプトのお隣スーダンやメキシコのマヤでも、ピラミッドは建造されていた。

 米国やフランスにもピラミッドがあるが、こちらは20世紀に観光名所として造られたものだ。

 今回の記事では、世界各地のピラミッドを新旧交えて紹介する。景気のいい時代に撮影された写真もあれば、社会不安の時代、他国の支配下にあった時代、平和な時代に撮影されたものもある。

(Photograph by Donald McLeish, National Geographic)

 上の写真は、1921年に発行されたナショナル ジオグラフィック誌の「飛行機でロンドンからオーストラリアへ」という記事に使われたもので、エジプト・ギザの大スフィンクスと、その前に腰を下ろすひとりの男性の姿をとらえている。一見のどかな風景にも見えるが、当時のエジプトは保護国である英国からの独立をめぐり、社会不安が高まっていた。

ラスベガスの大ピラミッド

 世界で4番目に大きなピラミッドとは、エジプトにある王の墓ではなく、ラスベガスにあるホテルだ。

(Photograph by Maria Stenzel, National Geographic)

 この写真は、1996年のナショナル ジオグラフィック誌に掲載されたもの。離陸する飛行機の向こうに、ネバダ州ラスベガスのルクソール・ホテルがそびえている。ギザの大ピラミッドをモデルに造られた同ホテルをはじめ、1990年代、ラスベガスには数々の巨大リゾートが建造された。

黄金の朝日を浴びて

(Photograph by James L. Stanfield, National Geographic)

 夜明けの太陽に照らされるギザの大ピラミッドを眼下に見ながら飛ぶ旧式の複葉機、ビッカース・ビミー。1995年撮影。

魔法使いのピラミッド

(Photograph by Simon Norfolk, National Geographic)

メキシコ・ウシュマルにある「魔法使いのピラミッド」は、少なくとも1000年前、古代マヤ人によって建てられた。太陽の光がピラミッドの大階段を照らし出すこの写真は、2006年に撮影されたもの。

議論を呼んだパリのピラミッド

(Photograph by James L. Stanfield, National Geographic)

 1989年にパリのルーブル美術館に設置されたピラミッド型のエントランス。写真は同年、ナショナル ジオグラフィック誌に掲載されたものだが、当時はまだこのピラミッドに対する賛否両論が渦巻いていた。

 ルーブルの館長が新しいエントランスに満足していると語る一方で、批評家たちからはガラス製のピラミッドはパリの歴史的建造物にそぐわないとの意見が聞かれた。フランスのル・モンド紙は、まだ建造が開始されてもいないうちから、ピラミッドを設計した米国人建築家はルーブルの中庭を「ディズニーランドの付属施設」だとでも思っているのかと非難した。

揺れ動くピラミッド

(Photograph by A.W. Cutler, National Geographic)

 エジプト・カフル村からギザのピラミッドを望む。この写真はナショナル ジオグラフィック誌に1913年に掲載された記事「古代エジプトの復活」に使われたもの。

 ナショナル ジオグラフィック誌は当時、いわゆる「エキゾチックな」国々に関する発見についての記事を数多く掲載し、米国の人々を大いに魅了した。だがしかし、この時代はそうした国の多くが西欧の大国の植民地となっており、「古代エジプトの復活」が掲載された翌年には英国がエジプトを正式に保護国とした。

ローマ帝国を席巻したエジプトブーム

(Photograph by Albert Moldvay, National Geographic)

 1967年に撮影された、ローマにあるカイウス・ケスティウスのピラミッド。ローマ帝国においてエジプト文化が大流行した時代に建てられたものだ。

 ローマ帝国によるエジプト支配は紀元前30年に始まり、7世紀まで続いた。エジプト文化の流行期には、エジプトの美術品や建築物が続々とローマに持ち込まれ、またローマ独自の「エジプト風建造物」も造られた。

ドア付きです

(Photograph by Nicolas Reynard, National Geographic)

 紀元前6世紀から紀元後4世紀まで、ナイル川の中流域に栄えた王国メロエ(現在のスーダン)に造られたピラミッド。建物の正面に立つ男性が、まるでドアをノックをしているかのようにも見える。エジプトのものと同じく、これらのピラミッドも王族の墓として建てられた。

春過ぎて

(Photograph by Alex Majoli, National Geographic)

 観光客をラクダに乗せて案内するガイドが、ギザのピラミッドの前で、景気のよかった時代に写した古い写真を掲げてみせる。この写真は2012年、エジプトのホスニ・ムバラク大統領を辞任に追い込んだ革命の後、本誌に掲載されたもの(エジプトにおける「アラブの春」についての記事はこちら)。

文=Becky Little/訳=北村京子

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