第14回 もっとバナナ を! 冬季うつの自己治療

 冬季うつに関するインターネット上の記事を見ると、押し並べて「冬の日照不足→うつ気分、過眠、過食→日光で改善」というストーリー展開である。このシナリオは間違いではないが、それだけでは冬季うつ、ひいては日光と健康との関係を考える上で深みがなく残念である。冬季うつの病因や治療についてもう少し掘り下げてみよう。

 確かに冬季うつは日照時間が短くなる冬に発症することが多く、高緯度地域すなわち北国に多いのは事実である。しかし前回、鹿児島県名瀬市(現在の奄美市)の例でご紹介したように低緯度地域(南国)でも天候不順がちの場所では発症率が高くなる。

 また、春先にいったん症状が改善しても、梅雨に再燃することもある。更に言えば、春でも夏でも天候次第で気分が悪くなることがある。とすれば、いったい冬季うつとはなんぞや? その回答は以下の通りである。

 冬に特異的に発症するうつ病なのかと問われれば、答えはNO。

 冬に症状が悪化する可能性の高いうつ病なのかと問われれば、答えはYES。

 すなわち冬季うつの冬季とは冬に症状が出現しやすいといった程度の意味合いなのだ。

 冬は曇天日が多くうつ症状が日々連続して出現するため不調(疾病)として認識されやすい。冬以外でも気分不良は感じることがあるが単発であることが多く、症状も軽めであるため生活に大きな支障が生じない。しかし、この天候に依存した気分の変わりやすさこそが冬季うつの本質的な問題なのである。

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