国際線搭乗ゲートの案内板には、シンガポール行きやパリ行きに交じって「南極(Antarctica)」の表示が。

 11月9日、朝6時。ケープタウン空港行きの14人乗りのバンがホテルの前にやってきた。当初予定から遅れること5日、ついに南アフリカ共和国から南極へ出発する日が来た。
 空港に到着し、飛行機の出発案内モニターを見ると、

行き先:Antarctica  便名:82Y9173  搭乗ゲート:B3

チェックインカウンターにも。

 シンガポール行き、ドバイ行き、ロンドン行きなど、通常のフライトに混じって、当たり前と言わんばかりに南極行きのフライトが表示されているではないか。
 チェックインカウンターにも、アデリーペンギンのイラストと一緒に“Antarctica”の文字。みな、カウンターの前に並んで、順番に荷物を預け、パスポートを提示して搭乗券をもらっている。

 どれもこれも、ごく普通に飛行機に乗る流れなのだが、これまで「しらせ」という特別な船で1カ月ほどの特別な航海を経て南極へ向かってきた私から見ると、逆にその普通さが全て驚きの連続だ。まさか、ケープタウン空港でセキュリティーチェックを受けて、免税店で酒を物色して、搭乗ゲートで搭乗券の半券がピリッと破られて、南極行きの飛行機に乗ることになるなんて。

南極行きの搭乗券。私の席は最前列の1C。

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