カツオノエボシ

Physalia physalis
カツオノエボシ
Photograph by O.S.F./Animals Animals—Earth Scenes
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早わかり

分類: 無脊椎動物
保護状態: なし
食性: 肉食
体長: 触手 最大 50 メートル
小形の魚エボシダイは、カツオノエボシの毒に対して免疫を持つ。エボシダイはカツオノエボシの触手の中に住み、触手を食べることさえある。

成人男性(180cm)との比較

分布

プロフィール

 カツオノエボシの生態を知らなければ、きっとクラゲだと思ってしまうだろう。だがカツオノエボシはクラゲではなく、しかも個体に見えるが実はそうではない。クダクラゲの一種であるヒドロムシが複数集まって形成する群体である。

 カツオノエボシの体は4つのポリプ(刺胞動物の着生生活に適応した形態の総称であり、サンゴ礁もこの集合体で形成される)から成る。英語名の「Portuguese man-of-war(ポルトガルの軍艦)」は、海上に出ている一番上のポリプである気体の入った浮き袋(気胞体)が、帆を張った昔の軍艦に似ていることから付けられた。また紫がかった青色の浮き袋から「bluebottle(青いボトル)」とも呼ばれる。第2のポリプは触手の部分だ。長くて細い巻きひげ状で、長いものは50メートルにも達するが、平均は10メートル程度である。触手は毒を含んだ刺胞に覆われていて、魚やそのほかの小型生物を麻痺させて殺す。人間が刺されると患部に激痛が走るが、死に至ることはまれである。また、海岸に打ち上げられた死骸に触れると刺されることがあるので、注意が必要である。触手は筋肉を使って獲物を食体(消化を行うポリプ)へとおびき寄せる。第4のポリプは生殖の役割を担う。

 世界中の暖かい海洋に生息し、1000以上の大群になって浮かんでいることがある。独立した推進力を持たないので、波に乗って漂うか、浮き袋で風を受けて進む。水面で危険を感じると、浮き袋をしぼませて一時的に水中に沈むことができる。

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