第119回  “揚げおかき”風味のネパール菓子

 カレーが一大国民食である日本では、インド料理は絶大な人気がある。周囲に田畑が広がる田舎のロードサイドでさえ、うどん屋やファミリーレストランに混じり「本場インドのカレー」をうたう店を見かけることが少なくない。そんな中、最近、目に付くようになってきたのがインドの隣国、ネパール(ネパール連邦民主共和国)の料理を看板に掲げる店だ。在日ネパール人が増えてきたことなどが理由らしい。

 インド料理もメニューに並ぶネパール料理店が多い中、母国の味一筋にこだわってきたのが東京・巣鴨の「プルジャダイニング」のチャカ・デビ・プルジャさん。8年前に来日した。「私がお店を始めた頃は、『ネパール料理をうたったってお客さんは来ないよ』といわれたものです」と当時を振り返る。「店を開いたら故郷ネパールの家庭料理を出すって決めていたけど、周りはみんな『ナンを置かなきゃ、お客さんは来ないよ!』って。でも、ネパールでは、ナンは食べないんですよ」

チャカ・デビ・プルジャさん。8年前に来日。働きづめのストレスから一時帰国したが、お客さんの要望に応えて再来日、今年10月に現在の店をオープンした。米どころであるネパール西部のミャグディ郡出身

 日本人からすればネパール料理も“カレー味”が多いが、中国チベット自治区と北の国境を接するネパールでは、餃子のような「モモ」や「トゥクパ」といううどんのような麺料理もポピュラー。多民族国家で日本人と同じモンゴロイド系も少なくない。プルジャさんもそうした民族の一つ、マガール族だ。「日本という国はよく知らなかったけれど、顔が私と一緒でしょ。アメリカなどに行くより、安心できると思ったの」と、どきどきしながら初めて日本の地を踏んだときのことを教えてくれる。

 プルジャさんにネパールのお菓子を紹介してとお願いした。作ってくれたのは「セルロティ」。米粉を使ったネパール版ドーナッツだ。

隊員のおやつなつぶやき