第13回 もっと光を! 冬の日照不足とうつの深~い関係

 答えは日照時間が短いこと。

 気象庁が作成した1981年~2010年までの30年間の観測値(平年値)によれば、秋田市の年間平均日照時間は1526時間で、都道府県庁所在地の中では全国で一番少ない。ちなみに全国平均は約1897時間、トップの山梨県甲府市では2183時間である。しかし日照時間を観測している全国の気象官署全体で比較すると、最も少ないのは山形県の新庄(約1323時間)、そして2番目が鹿児島県の奄美市(約1360時間)なのだ。ナゼ南国奄美で日照時間が短いのかというと、北からの冷たい気流と南からの暖かい気流が、ちょうど奄美群島や沖縄諸島付近でぶつかり、雲が多くなりやすいためらしい。

気象庁のメッシュ平年値図(1981年~2010年)から作成。(イラスト:三島由美子)(画像クリックで拡大)

 とまれ、ここから分かるのは、冬に睡眠時間が長くなり、食欲が増え、気分が低下するのは緯度や寒暖ではなく、日照時間が短くなることが原因だという点である。少し込み入った話をすると、日照時間と日長時間のどちらが冬季うつの発症に重要であるのか結論は出ていない。日照時間と日長時間の違いは冬季うつのメカニズムにも関わる深~い話なので、次回改めて詳しくご紹介する。

 日光はどうやって私たちの睡眠や気分をコントロールしているのか? 疫学調査や生物学的医学研究から、その興味深いメカニズムの一端が明らかにされつつある。

 現代生活はさまざまな光に取り囲まれている。太陽光はもちろんだが、白熱電球、蛍光灯、LEDなど人工照明の光に満ちあふれている。日本人研究者3名が青色LEDの発明で今年のノーベル賞を受賞したことは記憶に新しい。最近はキャンドルも人気だそうな。