第116回 食べないと不幸になる?! ポーランドのドーナッツ

 9月下旬のこと。東京・六本木ヒルズの一角で多くの人があるお祭りの幕開けを待ちわびていた。「ポーランド祭2014」。ポーランド(ポーランド共和国)の伝統料理や雑貨の販売、コンサートなどのイベントが行われる同国大使館主催のお祭りだ。

 今年で5回目となるお祭りだが、実は「今回は初めて、ポーランドで一番人気があるお菓子の屋台がでるんですよ!」という事前情報が聞こえてきていた。教えてくれたのは、ポーランド大使館・参事官のエリザ・クロノフスカ・シヴァクさん。おやつの名前は「ポンチキ」。ポーランドのドーナッツだという。

 ポンチキとは、中にジャムやクリームなどが入った丸いドーナッツ。18世紀前半に登場したらしい歴史あるお菓子だ。

日本に来て6年になるというポーランド大使館参事官エリザ・クロノフスカ・シヴァクさん。ポーランド人はよく家庭でお菓子を作るそうだが、エリザさんも手作りケーキを職場で振る舞うことがあるそう

 「伝統的なフィリングはジャムで、ものすごくたくさんのバリエーションがありますが、一番人気はバラジャム。プルーンとイチゴも人気ですね」とエリザさんは説明する。表面に砂糖がふりかかっているものもあるが、グレーズ(砂糖衣)を塗ったものが最もオーソドックスなポンチキらしい。ポーランド人の中には「グレーズがないポンチキなんてポンチキじゃない」という人もいるとか。

 スーパーからキオスク、専門店まで街のあらゆるところで売っていて、ランチとして食べる人がいるほど日常生活に密着した食べ物だという。10数種類のポンチキが並んでいるような店もあり、エリザさんもお気に入りの店があるそう。「ワルシャワの『ブリクレ』というお菓子屋さんはポンチキで有名でとても美味しいですね。もう一つ、故郷のショッピングモールに入っている小さなパン屋さんのプルーンジャム入りのポンチキがとっても好きなんです」と話すエリザさんの口元からは笑みがこぼれる。

隊員のおやつなつぶやき