第33回 お茶請けに!ご飯の友に!ミャンマーの食べるお茶

 東京・高田馬場の駅前、早稲田通りを挟んだ向かいに黒いビルがある。地上11階建てで、1階と2階にいくつかの飲食店が入った雑居ビル「タックイレブン高田馬場」だ。

 「このビルにミャンマーの食材店があるんです」

 そう教えてくれたのは日本の大学で経済を学ぶミャンマー人留学生、ピューさん。約1000人の在日ミャンマー人が暮らし、「リトル・ヤンゴン」とも呼ばれている高田馬場界隈。このビルにある食材店は、そのミャンマー人たちの胃袋を支えているという。

 前回、日本ミャンマー・カルチャーセンターを主宰するマヘーマーさんに、ミャンマーのソウルフードであるモヒンガーをつくってもらった。その際、ナマズやバナナの茎など日本の普通のスーパーでは見かけない食材がいくつもあった。聞けば、近くにミャンマー人が経営するミャンマー食材の店があるという。ミャンマー人が日常的に食べる食材が揃っているというので、これはおもしろそうだと手伝いに来てくれたピューさん、ニニさんに案内してもらったのだ。

 築30年は経っているであろう、なかなか年季の入ったビル。1階には「ノング インレイ」というミャンマー料理店がある。食材店は上層階にあるというのでエレベーターホールへ向かうと、入り口に数人の東南アジア系の若者が立っていた。エレベーターから出てきたのも外国人のようだ。一気に異国に来たような感覚を受けながらビルの案内板を見ると、ミャンマー語とおぼしき文字が5階、8階、9階……あちこちにあるじゃないか。