第114回 断面はマカロニの層! クロアチアの伝統ケーキ

 この7、8年間で急激に日本人旅行者が増え、日本の旅行業界で「奇跡だ」と言われている国がある。イタリアの東の対岸、バルカン半島にあるクロアチア(クロアチア共和国)だ。2007年に初めて日本からチャーター便(不定期直行便)が同地に飛んだ際、チケット発売初日に全330席がわずか15分で完売。その前年には約6万5000人であった日本人渡航者は、チャーター便就航からわずか2年で16万人を超えるまでになった。

エドワード・トゥリプコヴィッチ片山さん。生まれはパリ。主に8歳から10代半ばまでをクロアチアで過ごす。2008年事務所をオープンしたクロアチア政府観光局の創設時から代表を務める

 こう説明してくれたのは、クロアチア政府観光局日本代表のエドワード・トゥリプコヴィッチ片山さん。クロアチア人の父と日本人の母を持つ。「多くの日本人がクロアチアを初めて認識したのは、1998年フランスで開かれたサッカーのワールドカップで初出場の日本代表と対戦したチームを見てのことだと思います」と話し始める。

 クロアチアは、91年にユーゴスラビアから独立、90年代には多くの死者を出す民族紛争が起きた国だ。「まだ、内戦が続いていると思っていたり、旧社会主義国のイメージや、治安が悪いといったマイナスのイメージを抱いている人も多かったのですが、実際に国を訪れてみれば、治安もよく、7つの世界遺産もある。食べ物も美味しいというわけで、口コミでどんどん人気が高まったんです」と胸を張る。

 ちなみに、イタリアを対岸にのぞむ、大小1000以上のもの島が浮かぶアドリア海沿岸部は、宮崎駿監督によるアニメ『紅の豚』の舞台のモデルといわれ、こうしたことも日本におけるクロアチア人気を下支えしているようだ。

 実は探検隊、エドワードさんに会う前に不思議なクロアチア菓子をネットで目にしていた。マカロニを使ったケーキだ。断面にマカロニの穴が並び、お菓子だといわれなければ料理の一種と間違いそう。それに、「イタリアでもないのに材料にパスタを使うの?」と思ったが、「これは『ストンスカ・トルタ』(ストンは町の名前)といって、ストンやドブロブニクなど南部で見かけるお菓子なんですよ」とエドワードさんが教えてくれた。

隊員のおやつなつぶやき