第20回 チャータークルーズ

 船旅で利用する船は、通常なら運航のコースが決まっている客船などに乗船します。しかし、ここで船旅の極め付きがあります。丸々1隻の船を借り切って、自分なりの船旅を満喫する「チャータークルーズ」がそれです。どこに立ち寄って、何をするのも自由。自分でハウスボートを操縦するケースもありますが、チャータークルーズの大半は船を動かすのも、1日3食の食事も身の回りの世話もスタッフ任せです。そんな究極的な船旅のポイントを紹介しましょう。

無数の環礁や島が点在するモルディブの海。船をチャーターして海に繰り出せば、その美しさをより身近に感じられる。
写真:丹治たく(写真クリックで拡大)

 チャーターする船の種類は、場所や運航会社によって異なりますが、ヨットや小型ボート、大小様々なクルーザー、客船といろいろです。船のスタッフは船の大きさにもよりますが、例えば数名で借り切る場合、操縦するキャプテンのほか、食事のコックや身の回りの世話をするスタッフがつきます。

 チャータークルーズは世界各地の海で楽しむことができます。盛んなのは「カリブ海」や「地中海」「英国」です。地中海では、ギリシャの多島海であるエーゲ海や、イタリア、クロアチアの沿岸部でも数多くの船が用意されています。さらに、「アンダマン海」や「セーシェル諸島」「フレンチポリネシア」「オーストラリア」を加えた7つのエリアが、世界の七大チャーターエリアと言われています。

 このほか、個別のホテルが運営するチャータークルーズもあります。例えば、インド洋に浮かぶモルディブでは、高級ホテル「フォーシーズンズリゾート」がクルーザーの「フォーシーズンズエクスプローラー号」を運航しています。白を基調とした11の客室や海の眺めもいいダイニング、開放的なスパなど、陸上のリゾートに負けず劣らずの優雅さを誇っています。3~7泊のコースのほか、プライベートクルーズが可能となっています。

左は、モルディブを運航するチャーター船「フォーシーズンズエクスプローラー号」。右は船内。チャーター船らしく、快適な空間が広がっている。
写真:丹治たく(写真クリックで拡大)

 チャーターの一般的な予約方法は、船を貸し出している会社のホームページ、または日本国内に窓口がある場合はその窓口を通じて、船の空き状況を調べます。船のタイプやスタッフの有無、日数などを相談して決めることになります。いよいよ現地で出発する際は、事前の要望を組み込んだプランに沿って出航するのですが、どこを訪れ、何を体験するかといった細かな航程はキャプテンやスタッフに相談するといいでしょう。

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〔「船旅に行こう!」の本コラムは今回で終了します。ご愛読ありがとうございました〕

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