第1回 世界のエネルギー開発競争に乗り遅れる日本

シェールガス開発で躍進する米国

 昨今、エネルギー関係の国際シンポジウムに呼ばれるたびに必ず話題になる資源がある。それは「シェールガス」だ。

 これまでシェールガスをはじめとする非在来型(=通常の油田・ガス田以外から生産される)の化石燃料資源は、開発が難しく採算が取れないとされてきた。しかし、水平掘削技術、水圧破砕技術等の技術革新により開発が可能になってきており、特に米国では2005年以降からシェールガスの生産が急速に増え始め、2009年には世界の主要な天然ガス生産国となるまで躍進している。所謂、「シェールガス革命」と呼ばれる状況だ。

 2013年5月の日本の天然ガスの月平均購入価格は約18ドル/100万BTU(英国熱量単位、1BTU=約250カロリー相当)である一方、シェールガスで潤う米国の天然ガスの5月平均価格は約4ドル/100万BTUと格段に安い。

 福島第一原発事故以降、原発停止に伴う代替としての火力発電用燃料の液化天然ガス(LNG)の輸入増大が影響し貿易赤字が膨らんでいる日本から見ればうらやましい限りである。

 米国エネルギー情報局(EIA)がこの4月に公表した、「Annual Energy Outlook 2013 with projections to 2040」では、2011年現在、米国の天然ガス生産構成において34%を占めるシェールガスの生産は、2040年には50%にまで成長すると見通している。これまで開発は無理とされてきたシェールガスが、2011年から2040年にかけて113%の成長を遂げ、米国の天然ガス生産構成で一番大きな割合を占めるようになるということだ。

2011年現在、米国の天然ガス生産構成において34%を占めるシェールガスは、2040年には50%にまで成長すると見通している。(画像クリックで拡大)(出典:Annual Energy Outlook 2013 with projections to 2040に筆者加筆)