第4回 雪に弱くなった雪国

 ぼくが住む東京では5センチでも雪が積もると大騒ぎだ。交通は乱れるし、転倒事故や自動車事故も増える。ところが、佐藤さんの見立てでは、今、雪国でも雪への耐性が弱くなっているのではないか、という。

 その根拠は──

「山形県の事例なんですけども、1980年ぐらいからデータがあって、ちょうど平成18年豪雪、つまり2005年から2006年にかけての大雪の時の犠牲者が飛び抜けてるんです。五六豪雪(1981年)とか、五九豪雪(1984年)(註・気象庁が命名したものではないが、研究者の間ではそれで通じる)とかがあったんですけども、80年代の後半から約10年間、雪の少ない時期があって、また最近増えてきたという傾向です。それが、同じだけの豪雪になっても、今の方が犠牲者は多い。この間何があったかというと、やっぱり高齢化、過疎化がものすごい勢いで進んできたんですね」

棒グラフが積雪で、折れ線グラフが犠牲者の数を示している。積雪のわりに犠牲者が増加していることがわかる。(画像クリックで拡大)