第3回 雪国の冬を安全、快適に過ごすために

 雪氷防災研究センターの佐藤威センター長は、秋田市で生まれ、仙台市で大学時代を過ごした。

 秋田県は全県が豪雪地帯だが、秋田市はその中では特に雪が多いところではない。また、大学のあった仙台市内は豪雪地帯に指定されていない。

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 佐藤さんは雪国に生まれながらも、今のような雪と災害、というテーマにたどり着くまでの道筋は、必ずしも一本道ではなかったという。

「仙台の東北大学で気象学講座を選択して、大学院までいったんです。大気境界層物理学という分野でした。我々が生活してる地面から大体2000メートルぐらいまでの範囲の大気層を扱うんですが、特に私の研究は、地上10メートルぐらいの中の現象についてだったんです。そういうスケールの研究をやっていて、たまたまここの研究所の前身、国立防災科学技術センターの新庄支所から話がありました。地吹雪の研究をやってみないかと。地吹雪は地面近くの現象ですので、自分のやってきたことも生かせるだろうと、受けたんです」

 研究者として就職し、住むことになった山形県新庄市は、佐藤さんのそれまでの経験と比べて、雪の量がケタ違いだったそうだ。