第1回 世界一の「豪雪国」、日本の現実

 東京から上越新幹線に乗り、いくつもの長いトンネルを通った後、越後湯沢の直前で雪景色に変わった。これが実に唐突であった。前日までは雪が降っていたそうで新雪に近い雪を見ながら長岡駅に到着。

 駅前からの道は見事に除雪されているので、タクシーに乗っていて不安を感じることは一切ない。やがて、雪が深くなり、道路の両側に1メートル超の白い壁が現れた。除雪車がまさに雪を切り崩して路幅を確保しているようだ。さらに、そこから小高い丘に登り始めたあたりで、ちょっと圧倒されるものを感じた。雪氷防災研究センターとはいうが、まず、センター自体の防災のため、雪と戦うところから始めなければならないのでは? と感じるほど、雪深かった。しかし、そういう場所だからこそ、雪についての研究ができるのだろうから、格好の立地でもある。

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 研究所の建物に入ると中は暖かく、コートもジャケットも脱いだ。

 佐藤威(さとう たけし)センター長に導かれ、研究者の共用室の中にある打ち合わせ用テーブルで話を伺った。

 まず、驚いたのは、「雪」に特別な感情を抱く人々が住んでいる(そのように、ぼくには思える)日本は、たしかに、世界的にみても特別な豪雪地帯なのだという。