100年前、南極大陸で科学的調査に挑んだ男たち。彼らを待ち受けていたのは命懸けの日々だった。

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未踏の極地へ

100年前、南極大陸で科学的調査に挑んだ男たち。彼らを待ち受けていたのは命懸けの日々だった。

文=デビッド・ロバーツ  写真=フランク・ハーレー

 南極の地でおよそ100年前、理想に燃えて探査に挑んだ男たちがいた。ダグラス・モーソン隊長の率いる「オーストラリア南極探検隊」だ。彼らは全長約3000キロに及ぶ広大な未踏地で、初の科学的な調査を行うという野心的な目標を掲げ、3人一組の班に分かれて各方面へ散った。

 だが踏査開始から35日目、隊長モーソンの班を悲劇が襲った。隊員の一人が氷の裂け目に転落し、6頭のそり犬や3人用のテント、食料の大半もクレバスの底へと消えてしまったのだ。基地までの距離は約480キロ。限られた装備とわずかな食料で、果たして生還できるのか。モーソンらの、生死をかけた壮絶な旅が始まった……。

編集者から

 今やエベレスト山頂からも衛星電話をかけられる時代ですが、100年前はもちろん、食料がクレバスに落ちたからといって、助けを呼ぶことなどできません。大事にしていたそり犬を撃ち殺して食べたり、チームメイトが発狂した末に死んだり、悲痛な体験を重ねながら、何カ月も自力で歩いて戻るしかないんです。「昔の探検家はすごい!」と思わされる、壮絶な探検記。翻訳・編集する前の英語版の資料が届いてすぐに、夢中で読みました。(編集M.N)

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