部族の結束と伝統文化が支配するイエメンに「アラブの春」以降、変革の波が押し寄せている。

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混迷するイエメン

部族の結束と伝統文化が支配するイエメンに「アラブの春」以降、変革の波が押し寄せている。

文=ジョシュア・ハマー 写真=ステファニー・シンクレア

 「アラブの春」の騒乱の嵐は、アラビア半島南西端のイエメンにも吹き荒れている。2012年2月にはサレハ前大統領が辞任し、33年の独裁体制に幕を閉じた。

 新政権は発足したものの、この国の先行きはいまだ不透明だ。北部には反政府勢力、南部には分離独立派が展開し、「アラビア半島のアルカイダ」(AQAP)と名乗る過激派組織も暴動やテロ活動を繰り返している。「アラブの最貧国」と呼ばれ、国民一人当たりの年間所得は約9万円。青息吐息の経済に、50万人を超えるソマリア難民が重い負担となってのしかかる。

 数々の難問を抱えながらも、新しく生まれ変わろうとするイエメンの現状を伝える。

編集者から

 イエメンといえば、2012年6月号「摩訶不思議なソコトラ島」の珍奇な植物たちに感動し、「いつか訪れてみたい」と思ったばかり。でも、「『中東の春』は終わっていない」。そんな現実を突きつけられました。命の危険と隣り合わせの生活を送りながらも、日々の暮らしに楽しみを見いだそうとする人々の姿が印象的です。

 今回、イエメン人が大好きなカート(アラビアチャノキの葉で、覚醒作用がある)についてもかなり精力的な取材が行われています。「なぜカート?」と思ったら、是非記事をご一読ください。イエメンを語る上で、避けて通れない話題だということがわかっていただけると思います。(編集M.N)

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