第54回 今どきよりも伝統がお好き?イギリスのおやつ事情

 さて、今週からは再びオリンピックにちなんだある国を3回にわたってご紹介。ターゲットはもちろん、今回のオリンピック開催国イギリスだ。

 イギリスと言うと、日本ではサンドイッチや様々なケーキやタルト、スコーンなどがセットになったゴージャスなアフタヌーンティーセットが有名だ。でも、もちろん、イギリスの人がいつもこのように豪華な午後のお茶を楽しんでいるわけではない。

 そこで、今年6月に『英国の暮らしとおやつ』(新紀元社)を上梓したイギリス在住の英国菓子研究家の山口ももさんに、イギリスの人々のお菓子やおやつにまつわる“素顔”を聞いてみた。

 「イギリスのティールームで最もポピュラーなのは、『クリーム・ティー』と呼ばれる、紅茶とスコーンにクロテッド・クリームとジャムが添えられたものですね」と早速、山口さんが教えてくれる。クロテッド・クリームと言うのは、一般的なクリームを加熱して濃縮し、脂肪分が最低55%となるようにした濃厚なクリームだ。伝統的には、牧畜が盛んなイギリス南西部の州、デボンシャーやコーンウォールで作られてきたクリームで、デボンシャー・クリームとも呼ばれる。クリーム・ティーも、こうしたイギリス南西部で生まれたものだという。

この6 月に発行された山口ももさんの著書『英国の暮らしとおやつ』(新紀元社)。イギリスの12ヶ月を彩るおやつを豊富な写真と共に紹介した一冊(写真クリックで拡大)

隊員のおやつなつぶやき