「環境」という遺産を受け継ぐために(後編)

――あなたはアマゾン流域にこれ以上ダムを建設することに異を唱え、ベロモンテ水力発電所に反対を表明しています。ブラジルで増え続けるエネルギー需要を抑制する方法はあるのでしょうか?

 私は、水力発電が持つ潜在力を否定しているわけではありません。ただ、水力発電所の多く(約63%)はアマゾン流域にあるわけですから、この地域が抱える環境問題と切り離して語るのはおかしいと考えています。ベロモンテの場合、環境が安全かどうかを示す指標は何もなく、だからこそ私は明確に反対の立場をとっているのです。現状でベロモンテを是認すれば、他のどんな事案も追認することと同じことです。

 私が疑問に思うのは、エネルギー計画の策定過程でどうしてもっと幅広く意見を募らないのかということです。エネルギー計画の策定には、特定の利益に縛られない様々な分野に携わる人たちが参加する必要があります。

 太陽光発電や風力発電も大きな可能性はあります。バイオマス発電も有望です。農業大臣が述べたように、サトウキビとその絞りかすから、ベロモンテ水力発電所の3倍の電力が作れるのです。