第2回 会議だけじゃない! 声を上げる市民参加者

ブラジル先住民によるデモ。大きな音楽にあわせて行進する様子はブラジル現地のメディアでも大きく取り上げられていた。(写真クリックで拡大)

 中でも一際目を引いたのがブラジル先住民のデモンストレーションだ。このデモはブラジル政府に対するアピールで、先住民に対する福利厚生に力を入れていないという点について不満を訴えている。

 彼らが音楽にあわせて会場内を行進する様子は、ブラジル国内のニュース番組でも大きく取り上げられていた。ブラジルの国民はどう考えているのだろうか。

 「国内では先住民について関心すらもっていない人も多いんです」
 ピープルズサミットに足を運んでいた40代の男性リナルド・バスコンセロスさん(不動産経営)は言う。彼によると、ブラジルの人たちは自分を中心に物事を考えるのがふつうで、自分と異なる人たちのことについて深く考えたり、協力したりといった文化はあまりないそうだ。「だから僕は日本人が東日本大震災で一致団結している様子を報道を見て驚いたのさ」。そう言って、「日本人はほかの国にない、solidarityがある」と続けた。

 solidarityは、英語で一致団結や連帯感を意味する。今回の地球サミットでも、日本だけが「環境との共生」を訴えていた。ほかの国々は、共生というより「人間のために環境を生かす」という考え方であることを考えると、確かにそうした考え方は日本人の国民性なのかもしれない。

 しかし、今回の地球サミットでブラジルの人たちも良くも悪くも先住民のことを知ることができたとバスコンセロスさんは話す。先住民問題にこれまで興味を持たなかった彼らが、地球サミットという媒介を通じて何かを感じ取ったなら、それはそれで次の動きにつながっていくのだろう。

フラメンゴ公園を歌い上げながら練り歩く先住民のデモ。