第1回 マウンテンゴリラの赤ちゃんがかわいすぎる件

 と、断片的に自らの「納得」を書き連ねても、野生のゴリラについてのイメージは伝わりづらいかもしれないので、これまでに分かっている(というか、ぼくが本などで読んで知っている)マウンテンゴリラについての知見をまとめておく。

●繁殖をめぐるオスの闘争以外は、おおむね穏やか。

●基本的に植物食で、果実よりも葉や根に依存する度合いが大きい。

●成熟したオス(シルバーバック)は体長180センチ体重180キログラムにも達する。一方、メスは160センチ、100キログラムどまりで、霊長類の中でも極端な「性的二型」を示す。

●1頭のシルバーバックを中心に「家族」のような群れをつくる。2頭以上シルバーバックがいる「複オス」の群れをつくることもある。

●複オス群の場合、優位のシルバーバックだけが繁殖の権利を持っている。

●メスの妊娠期間は8ヶ月半ほどで、その後、2、3年にわたって授乳する。その間、妊娠はしない。出産間隔は3年から4年。

●父親は子どもの遊び相手になる。絡みついてくる子どもをあやしたり、レスリングの相手になってやったり。

 等々。

 さて、ぼく(たち)はなぜこのようなことを知っており、かくも簡単に彼ら彼女らの姿を見ることができるのか。

 それは1960年代にはじまる、この地域でのゴリラ研究の歴史があるからだ。いや、極論すれば、ある特定の人物に行き当たる。