第1回 マウンテンゴリラの赤ちゃんがかわいすぎる件

 さて、ぼくが訪ねたのは、中央アフリカの小国、ルワンダ共和国。四国の1.5倍ほどの国土に1000万人以上の人々が住まう。国土の北部のコンゴ民主共和国とウガンダ共和国の国境地帯にあるヴォルカン国立公園には、およそ500頭のマウンテンゴリラが生息している。正確には3国にまたがるヴィルンガ火山群全体での個体数なのだが、ゴリラの群れに国境はないから、厳密に「ルワンダに何頭」とはなかなか言えない。

 マウンテンゴリラは、このほかに、ウガンダの別の森林に300頭あまりが生息するだけで、世界中に800頭ほどしかいない。数が少ないだけでなく、生息地が限られていること、それらが人間の生活圏と近いことなどから、絶滅を危惧されている。危機の度合いとしては、大型哺乳類の中でトップクラスと言える。

 それなのに、マウンテンゴリラに会うのは「わりと簡単」なのだ。生息地に出向いて、ガイドツアーに参加すれば、ほぼ100%出会える。ゴリラは数頭から数10頭の群れで生活しているが、その中には「人付けされた群れ」(人間の存在に慣れ、近づいても逃げたりしない)がいくつもあって、そのうちの8群が「観光ゴリラ」として、観光客の訪問を受け入れている。もちろん、ルワンダの観光当局が決めている。

 というわけで、ぼくはルワンダの首都キガリに飛行機で到着すると、そのまま2時間ほどのドライブで現地に入り、翌朝にはマウンテンゴリラの群れと会っていた。スサ・グループと呼ばれる35頭からなる大きな群れで、双子の赤ちゃんがいるのと、3500メートル近いかなりの高度のところを遊動することで知られている。