第1回 あの地震はどうやって起きたのか、を調べに

4月1日に雄大な富士山に見送られながら清水港を旅立ちました  写真提供:山科則之/JAMSTEC
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 わたしはいま、仙台市から東へ約250kmの太平洋の上にいます。見わたす限り水平線が広がっていて、陸地なんか、な~んにも見えません。ポツーン、と大海原にいます。

 といっても、ボートで漂流しているわけではありません。
 わたしがいるのは、JAMSTEC(海洋研究開発機構)の地球深部探査船「ちきゅう」のデッキ。4月1日に清水港を出港した「ちきゅう」は、数日の航海を経て、いま、日本海溝という海底の真上に浮かんでいます。

 これから、一緒に乗船している研究者や技術者が、この船を使って3月11日のあの大地震の震源断層を調査するのです。簡単な調査ではありません。水深7000メートルの海底を、そこからさらに1000メートル近く掘り進んで温度を測ったり、岩石を採取したりしようというのです。世界を見回しても、この船でしかできないだろうという、チャレンジングな調査です。

 わたくし「ちきゅう」つぶやき編集長は、54日間に及ぶこの過酷な震源断層調査を、船上からリアルに、熱く、みなさまにレポートしていこうと企てております。これから何回か、どうぞよろしくおねがいします。