人類最良の友として多様な進化を遂げた犬。その遺伝子が、人間の遺伝病の解明に役立つかもしれない。

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犬の遺伝子を科学する

人類最良の友として多様な進化を遂げた犬。その遺伝子が、人間の遺伝病の解明に役立つかもしれない。

文=エヴァン・ラトリフ 写真=ロバート・クラーク

 犬好きにとって、米国ニューヨークの2月の風物詩は、マディソン・スクエア・ガーデンで毎年この時期に開かれる大規模なドッグショー。各地のショーを勝ち抜いてきた173犬種の名犬たちが一堂に会し、覇を競う。

 人類最良の友として、犬(イエイヌ)は多様な進化を遂げてきた。番犬や牧畜犬、猟犬、軍用犬や警察犬、あるいは身近なペットとして、ブリーダーたちは次々に、新たな犬種を追い求めてきた。現存する350~400の犬種は、ここ200年ほどの間に作られたというのだから、驚くべき成果だ。

 近年になってイヌ科動物のゲノム解析が進んでみると、意外な事実も明らかになってきた。多様な犬種は遺伝的多様性に支えられているのかと思いきや、犬のバラエティー豊かな姿かたちや毛色、毛質、体格などは、実は遺伝子のわずかな違いに支配されているというのだ。こうした研究が、人間の遺伝病のメカニズムを解明するうえでも役立つかもしれないと、期待されている。

編集者から

 愛らしい犬が盛りだくさんのこの特集、犬好きの方は必見です。興味深いのは、85犬種のDNAを解析して、その結果を基に犬たちを四つのグループに分類した研究。牧畜犬系のように思えるジャーマン・シェパードが、実はブルドッグやボクサーと同じマスティフ系(使役犬)のグループに属するのは意外です。そういえば昨年11月、奈良県警の嘱託警察犬に2年連続で採用されたチワワのニュースを目にして驚きました。ですが、この研究によると、チワワが属するのは猟犬グループ。警察犬として活躍できる可能性があるのも納得です。(編集M.N)

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