第3回 パーソナリティも遺伝で決まる?

 新奇性追求、損害回避、報酬依存といったパーソナリティに、遺伝が寄与することは前に述べた。さらに、パーソナリティのモデルとして有名な「ビッグファイブ」(5因子モデル)について、安藤さんたちが調べたところ、これもやはり遺伝要因が大きく効いていることがわかった。5つの因子とは、外向性、神経症傾向、誠実性、調和性、開放性。それらが、順番に、46%、46%、52%、36%、52%が遺伝要因で、のこりは環境要因という結果が出た。

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 人の性格を形作る要素が、かくも遺伝の影響を受けていると示されて、どのように感じるだろうか。

 ぼくとしては、その寄与割合の大きさはやはり驚きだ。「調和性」を除き、ほかの要素は「だいたい半分は遺伝で決まる」と言っているわけだから。さらに、この結果は、安藤さんたちの研究のみならず、カナダ、ドイツなどでも、同じ方法で調査され、きわめて似た結果になったという。我々人類の「心」の普遍性を示しているのかもしれない。

 それでは、「知能」のように、直接的に「能力」に結びつけて考えられやすいものはどうか。

 あくまでIQテストの一種で測定された能力の「ある一面」をあらわしたものだとまず最初に断った上で結論を述べると──