第3回 噛みつく奴ら

砂漠の噛みつき王 

『ナショナル ジオグラフィック』2004年7月号を見てしばしのけぞった。

「ヒヨケムシ」の特集だ。なんだか正体不明のクローズアップがドーンと見開きで出ている。ヘンな虫が好きなぼくもはじめて見る面妖怪奇なる奴で、いやはや虫の奥は深い。

(画像クリックで特集ページへ)

 名前はなんとなく可愛い気配もするが、最初の説明に書かれているのは「素早く動き、砂漠の生物の中で最強のあごを持つ。クモやサソリに近いこの生物には、まだ分からないことが多い」

 見開き写真の説明には、米、カルフォルニア州のモハーベ砂漠。特大の顎(鋏角)でトカゲを押さえつけて食べる。

 とある。木の枝に登ろうとしているところかと思ったらトカゲに噛みついている、というとんでもない奴なのだった。

 このヒヨケムシはクモ類、ダニ類、サソリ類が属する「クモ綱」の仲間というから、どのみちその出は凶悪一族であり、こいつはそのなかでも特にぶっとんだトンパチ野郎だ。