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  • ドックで建造中の原油タンカー。全長300メートルを超える巨体の前に、錨が横たわる(撮影協力:ユニバーサル造船株式会社)
  • ワイヤーでつられたスクリューが、写真1枚目の船に取り付けられる(撮影協力:ユニバーサル造船株式会社)
  • 自動車運搬船の床板に、自動溶接機で補強材が溶接される(撮影協力:株式会社新来島豊橋造船)
  • ドック内に置かれつつある最初の部品(船尾ブロック)。画面の左には、位置を決めるための測量をしている人やクレーンに合図している人などがいる(撮影協力:株式会社新来島豊橋造船)
  • ショットブラスト作業を行う建物内。ショットブラストとは、金属の細かな粒子を吹き付けて、表面の錆や油などの汚れを落とす塗装前の作業だ(撮影協力:株式会社新来島豊橋造船)
  • 高さ80メートル程のゴライアスクレーン(門型クレーン)上から撮影した最大積載量17万4000トンのバラ積み船(手前)と同25万トンの鉱石運搬専用船(撮影協力:株式会社名村造船所)
  • この船は自動車運搬専用船なので、断面に水平方向の仕切り(床)がいくつも見えるのが特徴的だ。この後、手前の台の上に船首の部品が運ばれてくる(撮影協力:株式会社新来島豊橋造船)
  • 鋳造後、機械で切削加工されたスクリューを手作業で仕上げていく(撮影協力:かもめプロペラ株式会社)
  • エンジンに組付けられる前のシリンダライナー。完成後は、この筒状の部品の中をピストンが往復する。船のエンジンは車などに比べて回転が遅いのでストロークが長い(撮影協力:日立造船株式会社)
  • エンジンへの組付けを前にして、ピストンの表面に塗られている錆び止めオイルを拭き取っている。人物との対比で、その大きさをご理解いただけるだろう(撮影協力:日立造船株式会社)
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 日本版2011年12月号「写真は語る」に、造船の現場をとらえた作品を掲載した(本誌未掲載の写真を追加して上のフォトギャラリーに掲載)。

 「造船所では、ものができてゆく過程と、非日常的な光景が見られる。重さ数百トンから1000トン近くにもなる部品が、ドックで船の形に積み上げられていくさまは圧巻」と語る。ほかにも、巨大コイルがうねる核融合の研究施設や、ギリシャ神殿のように壮大な地下の放水路など、ふだんは一般の人が入れない“非日常空間”を撮影してきた。

 1967年、愛知県生まれ。自動車メーカーのデザイン室や撮影プロダクションを経てフリーとなり、3DのCGなど加工を施した作品を作っていたころ、東京都内の共同溝の撮影に携わった。そこで発見したのが、人間が創造したデザインではない、実用性や機能だけを追求することで自然と生まれてくる「機能美」「構造美」。「つくりものは、現実には勝てない」と思った。

 通常は公開していない施設だから、許可を得て撮影するまでに何年もかかることがある。撮影後も、機密が漏れないよう、作品は厳重なチェックを受ける。そのうえ、そんな大変な段取りを経ても、実際に撮影できるのは1日か2日だけということも多く、「風景写真のように時間制限のない撮影がうらやましいくらい」と笑う。

 好奇心で始めた撮影だが、「被写体は何千億円もかけた国家事業だったり、私たちの生活を下支えする大事な施設だったりするのに、世間にはほとんど知られていない。そのギャップを写真で埋められるんじゃないかと思うようになった。今は好奇心が半分、使命感が半分ですね」

 現在、製鉄所の撮影に取り組んでいる。次のテーマも心に秘めている。

『ナショナル ジオグラフィック日本版』2011年12月号「写真は語る」に、写真を追加して掲載した。

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