イタリア・アルプスの氷河から見つかった新石器時代のミイラ「アイスマン」。“凍れる男”の謎解きに挑む研究チームは、大胆にもアイスマンを解凍し、解剖による徹底調査に踏みきった。

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アイスマンを解凍せよ

イタリア・アルプスの氷河から見つかった新石器時代のミイラ「アイスマン」。“凍れる男”の謎解きに挑む研究チームは、大胆にもアイスマンを解凍し、解剖による徹底調査に踏みきった。

文=スティーブン・S・ホール  写真=ロバート・クラーク

 アルプスの氷河で発見された5300年前の男性のミイラ「アイスマン」。氷づけになっていた貴重なミイラは、発見時の状態そのままに冷凍保存されてきたが、2010年11月、なんとその体を解凍することになった。目的は、解剖による体内各部の徹底調査だ。

 アイスマンの「人となり」や「死因」については、発見以来、さまざまな角度から調査が進められている。2001年には新発見の証拠から、実は背後から矢で射られていたことが判明。なんと殺人事件の被害者だったことまでわかってきた。

 そんな中、引退後もこつこつ画像の検討を続けていた研究者から、思わぬ指摘が舞い込んだ。「アイスマンの胃はからっぽだった、という“定説”は、実はまちがっていたのではないか」――これまで見落とされていたところに、重要な手がかりが残されていたのだ。

 アイスマンの「最後の食事」は、果たしてどんなメニューだったのか? 専門家7チームによる徹底解剖でわかったことは? 世界が注目する最新の成果をレポートする。

編集者から

 2007年7月号「アイスマン その悲運の最期」で紹介したアイスマンの続報です。アイスマンの最期に関する新たな見解を紹介していますが、写真の見どころはなんといっても、アイスマンの等身大の復元模型! 40代半ばから後半という年齢にしてはちょっと老け顔ですが、皮膚がつやつやに光った冷凍ミイラと比べると、はるかに親しみやすくなりました。彼は一体どんな人生を送ったのだろうと、想像をかき立てられます。(編集M.N)

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