その5 世界の人口増が日本に打撃

2000万人を抱える都市圏、メキシコ市(3月号「人類の時代」より)Credit: PABLO LOPEZ LUZ
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 少子高齢化による災難が、老人たちに容赦なく降りかかるなか、世界の人口増による弊害もまた、日本に及んでくる。資源不足だ。

 とくに日本にとって問題となるのは食料。現在より、さらに22~23億人の人口が上乗せされると予測されている2050年。これだけの人口を地球上の食料がまかなえなくなり、食料不足が加速することは、簡単に想像できる。

 「増産すればするほど、土地は痩せ、自然と農地は減っていく。また世界の人口も増えている以上、農地の不足は起こるでしょう。加えて気候も不安定期に入ったと言われるほど、不順。さらに現在の食料は石油でできているといっても過言ではない。たとえば1kcalのトマトを作るために、使う石油は70kcal。食料が減っていけば、石油や水なども減り、エネルギー危機と食料危機が隣り合わせでやってくる」

 しかも日本の自給率は40%と低水準を続けている。農業人口は減少し、農業適地も少ない。さらに、福島第一原発の事故による放射線被害という大きな災難が、日本の第一次産業にも降りかかろうとしている。そんな状況を考えると、食料自給率の上昇は、夢のまた夢のようにも思える。

 「主要国の中でも、もっとも食料について危ない立場にいるのが、日本。飢餓は生まれないにしても、価格の高騰は起こるでしょう。それでなくても資金不足の病院や福祉施設などを真っ先に、食料難の波が襲うかもしれません」