100年前、南極点に初到達した探検家アムンセン。栄光を手にした後の人生は、決して平坦ではなかった。

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南極点に初めて立った男

100年前、南極点に初到達した探検家アムンセン。栄光を手にした後の人生は、決して平坦ではなかった。

文=キャロライン・アレキサンダー

 1911年9月、南極・ロス棚氷にあるクジラ湾に1隻の帆船が係留されていた。ノルウェー人探検家ロアール・アムンセンのフラム号だ。アムンセンはこの湾にベースキャンプを設営し、人類初となる南極点到達を目指していた。同じ頃、ライバルである英国人探検家のロバート・スコットも数百キロ離れたエバンス岬にキャンプを設営していた。

 9月8日、アムンセンはキャンプを出発したものの、予想以上の厳しい寒さに撤退。その後、体制を見直し、10月20日に再出発する。犬ぞりとスキー、軽くて防寒性に優れた毛皮服を採用したアムンセン隊は順調に進み、12月14日、ついに南極点に到達。人類初の快挙だった。一方のスコットは、1カ月後の1912年1月17日にたどりつき、そこで初めて、アムンセンに先を越されたことを知る。

 100年前、人類初の快挙を成し遂げた探検家アムンセンの素顔に迫る。

編集者から

 スコット隊との南極点到達レースがこの特集のメインですが、私が興味をもったのは、アムンセンのその後の人生です。「南極点に初めて立った男」という栄誉を手にしたものの、その後、経済的に行き詰まり、友人とも疎遠になる。知人が北極で遭難したことを知ると、悪条件を押して救助に向かう……。アムンセンが消息を絶ったことをうかがわせる最後の一文が、何とも悲しい余韻を残します。
 しかし、ライバルのスコット隊は、南極点にノルウェー国旗が立っているのを目にしたとき、さぞかし落胆したことでしょう。本誌125ページの写真を見ると、敗北に打ちひしがれた様子がよくわかります。(編集T.F) )

参考資料:『アムンセンとスコット』(本多勝一著、教育社)

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